カノコユリ


所用で松山へ。翌日は石鎚スカイラインを通ろうと途中まで行ったのだが雨。国道494から高知に抜けることにした。

そこで、岩壁のネットに花が・・・。

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これは・・・カノコユリ! おお、野生種は初めて見たぜ。

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カノコユリ(鹿の子百合)は別名ドヨウユリ(土用百合)、タナバタユリ(七夕百合)とも呼ばれ、九州西部や四国南部、台湾北部、中国・江西省に自生。現在は自生地の減少が著しく、環境省レッドリスト登録されている絶滅危惧種。地域によって自生環境は異なり、九州では海岸近くの岸壁や草地、四国では内陸の岩壁に下垂するように生育。鹿児島県の甑(こしき)島は、群生地として有名。

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それにしても、さすが四国の400番台の国道はハードだね♬

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東のヤマユリ。

東北のヒメサユリ。

西のササユリ。

そして南のカノコユリ。

日本の野生種のユリはほんとに素晴らしいね。

おっと、高山のクルマユリとクロユリも忘れちゃいけないな。

▼これは僕の作品に描かれたヤマユリとクルマユリ。

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いまユリは受難の時代を迎えている。

ユリの根はよく盗掘される。花は栽培して美しいし、根は食べて美味しいから(イノシシも掘って食べる)。だからヤマユリは石垣なんかによく残っている。

それから、里山が放置されて草原がなくなった。選択的に草をかることをしなくなった。昔は手鎌でユリを残したりしたものだった。今はエンジンカッターで一面刈り飛ばしてしまうでしょ。それか、除草剤。

日本の野生ユリは江戸時代ヨーロッパで珍重され、品種改良されてカサブランカなど様々な園芸種ができたことは有名だが、花屋さんでは服につくと汚れるからというので花粉の部分(雄蕊/おしべ)を取っちゃうのね。でも、あの花粉の部分のボリュームと配色がいいんだよ。あれで、完成されているんだよ、造形的に。

植物学者の牧野富太郎が描く『牧野新日本植物図鑑』のユリの花がすばらしい。持ってる人はヤマユリ見てみな。


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