福岡正信の囲炉裏


明後日の2/26から2日間、滋賀県大津市のHACHIYADO339で「大内正伸とつくる囲炉裏暖炉のある家づくり@滋賀」が行われる。今回3回目でいよいよ囲炉裏暖炉の組み立てという核心部なのだが、資材等の準備がやや遅れているらしく、イタル君から「ノブさん(僕のこと)、1日早めに来てもらえませんか!」とSOSが来る(笑)。

さて、僕は座学資料を作るために囲炉裏のことを調べていたのだが、YouTubeを探しているうちに、自然農の大家、福岡正信の囲炉裏シーンを発見してしまった!

福岡正信といえばこんな思い出がある。群馬の桐生に住んでいたとき、僕らの囲炉裏生活を聞きつけて、『わら一本の革命』(『The One-Straw Revolution』の共同英訳者の一人であるKさんといいう方が訪ねて来られた。Kさんの話で興味深かったのは、福岡さんが囲炉裏大好き人間で、常に炎の囲炉裏を暮らしのベースにしているということだった。

見つけたYouTubeは、まさにその話を彷彿とさせる映像だった。

16:30〜辺りから囲炉裏に座る貴重な「動く福岡正信」を見ることができる。

ここはね、うちの嫁にいうんだけどね、ワンタッチの台所よりも料理するのが早いよ。

僕はひとりでおるときでもね、だいたい料理つくりだしてできたものから食べ始めて、料理を作り始めて食事が済むのに1時間です。

湯をわかす。それから鍋をつくる、焼く、煮る。五品(いつしな)くらいは同時にできる。(自在カギを指して)こんなにしてるの囲炉裏で不細工にしているけど、ここから吊り下げておいたらなんぼでもできますよ。

(ここでインタビュアーの質問で、ザルのなかに肉の燻製を仕込んでいることを説明する福岡正信)

燻製ができるんですよ。冷蔵庫がないでしょ。真冬だったら水の中に浸けておくくらいのことですよね。おいしいですよこの燻製は。

ここでね、笑うんだけど、豪華ホテルのね、一晩2万円くらい出すところのホテルの、食卓よりもご馳走ができるよて言うとる(笑)。

この頃、ここで気がついたのはね、2本をまっすぐ突き当てただけでね、この真ん中で焚く。あるいはただこの中でね、これが火種を絶やさなくて、最小限度の火で、最大の効率を上げる焚き方なんです。

これでもね、早く焚くやり方、火力の強いやり方が、最小限度の木でできる。

最小限度の木の燃やし方であればね、1本の木で4~5人家族が、あの1本の木で1年暮らせる。たまたま、あれ台風で倒れたからね。あれなら伐る手間がないでしょ。

一年に1本の木で暮らせるなら、一年に一つのタネだけを植えて、毎年ひとつぶだけを植えてね、そうしたら燃料というのはいっさいいらない。

僕が群馬でやっていたこと、いつも囲炉裏に関して言っていることとまったく同じで、膝を叩いて喜んでしまったのである。

弁当をそそくさと作り、例によって道具その他一式を満載に車に積み込んで、夕刻アトリエを出たのだった。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください