ミゾソバとスキバホウジャク


4日も家を空けて放置すると、庭の変化がはっきり出る。奥のビオトープエリアにピンク色の花がびっしりと生えている。

すごいな・・・。「大地の再生」で奥に池と溝ができて、それなりの管理を続けたたせいか、昨年とぜんぜんちがう景色になっている。

ミント、イグサの間に生えてきたのは・・・ミゾソバだった。和名は「溝に生える蕎麦」の意。葉っぱも花の蕎麦によく似ている。どちらも同じタデ科である。

スズメガの一種、スキバホウジャクが吸蜜に来ていた。オオスカシバとともに、昼間に飛ぶスズメガの仲間だ。昼間飛ぶのだけれど、当体は太くてあきらかに形状は蛾である。が、スズメガの類は羽を猛スピードで震わせ、ハチドリのようにホバリングする。

この仲間はスズメガ科ホウジャクを漢字で書くと「蜂雀」。スキバホウジャクとオオスカシバは、その名の通り羽の一部が透明(鱗粉がない)なのである。

ちなみにスキバホウジャクの幼虫はスイカズラ、アカネ、オトコエシ、オミナエシなどの葉を食べ、オオスカシバはクチナシの害虫として知られる。そう、僕の庭に植えたクチナシは毎年葉がボロボロに食われてしまうのだが、犯人はオオスカシバにちがいないのである。

しかし、オオスカシバは胴体の彩りといい、なかなか美しい蛾なので憎めないのだ。まるでクチナシの花が高貴な香りがその身体に表現されているかのように・・・。昆虫採集に夢中になっていた子供の頃から気づいていたことだが、昆虫と依存する植物との関係は、形だけでなくそのトータルなデザインが内包されているかのようで興味深い。


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