【大地の再生part3+石積み石窯づくり】3日目/男木島下見


3日目の今日は昨夜の協議の結果、男木島の石垣を視察に行こう・・・ということになった。初参加のSさんは小豆島在住で、男木島行きに賛同してくれたので全員で10:00発のフェリーに乗り込んだ。

女木島・男木島は高松から最も近い瀬戸内の島で、所要時間は女木島まで20分、男木島まで40分である。到着するとこんな看板が立っていた。全島民153名、そのうち95人が高齢者だという。外部からの入島にナーバスになるのも頷ける。

さっそく小林さんに案内してもらった。島の現状を聴きながら、石垣や民家を見て回った。

移住者の「お試し古民家」を計画中という家の中へ。基礎の抜けや柱の腐りもなく骨格はしっかりしている。小屋裏には松丸太の梁が交錯しているのは島の古民家に共通する特徴である。

もうひとつの島の民家の特徴として、家や塀で囲うようにして中庭が作られている。そこに井戸が設けられている。海風から建物や暮らしを守る知恵なのであろう。傾斜地の集落ゆえ基礎に石垣があり「崖造り(がけづくり)」でできた空間で牛を飼っていたこともある。

風格のある古民家も残っている。この家は古瓦も美しいし、緑青のでた銅で雨樋や屋根をふいている。

石垣は白と黒のコントラストが目立つ独特のものだ。乳白色は花崗岩であり、黒は玄武岩である。この女木島・男木島には花崗岩を基岩とする地質なのだが、最上部には硬い玄武岩の層があり、一部に柱状節理ができている。それが過去の地震などで折れ、ちょうど石積みによい大きさの石がゴロゴロ転がっている場所がある。それを転がして浜に落とし、船で運んで積まれたといわれている。

これは唐臼の跡。右の石はシーソー棒の支点である。

家周りには果樹が多い。ビワ、イチジク、ウメ、カキ、島人にとっては貴重な食料であり大切にされてきたにちがいない。がすでに男木島の空き家率は6割(!)。ぼうぼうに枝が伸びて絡み合ったみかん木が満面に花を咲かせ、そこに無数のハナムグリがやってきていた。

水路にはナガサキアゲハが水を吸いにやって来た。日本のアゲハチョウ(パピリオ属)の中で唯一の無尾型のものである。島はチョウをはじめ昆虫類が豊富である。

いくつか崩れた石垣を見たあと、やや大きな崩れ地に到着。簡易な杭と板の土留めで仮復旧しているが、石の積みはこれから。ワークショップには手頃な規模といえる。

島には神社が2つある。豊玉姫を祀った「豊玉姫神社」と山幸彦が祀られた「加茂神社」。二つは「夫婦の神社」と呼ばれている。「豊玉姫神社」へ参拝に。

ネコがいる。毛並みと表情から皆に可愛がられているのが感じられる。

小林さんは昼のフェリーで高松に戻られるので、僕らの昼は港前の食堂でサザエめしをテイクアウトすることにした。

タコのゲタの天ぷらもつけてもらった。

ドリマの上に戻って、上の棟で食べる。

子供たちはここの屋根裏スペースがお気に入りでここで食べるといってきかない。

そりゃそうだ。蔀戸(しとみど)を開けるとこのように海が見えるのだ。風も気持ちいい♬

食後、男木島灯台を往復した。

海岸にもまた、花崗岩の小石がごろごろ。そこに付くフジツボ。干潮のピークだった。

「じょうこカフェ」は外観だけウオッチ。

15時の船で帰還。やっちゃんといサニーさんがその後1時間ほど庭の仕上げをしてくれ、コーヒーブレイクで雑談後、解散。今回は流れに任せた感があるが、充実した3日間であった。スタッフ・参加者のみなさん、ありがとうございました!

※次回は「大内邸 part4、草刈り植栽+石窯づくり続きとタンドール窯づくり」を、「大地の再生+石垣再生ワークショップ@男木島」は7月後半2泊3日を予定しています。


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