手作りキムチの秘密


2回目の自家製キムチ、本格的に初開けです。すばらしい味です! 下に汁気が出てませんね、餅粉が効いているんだね。発酵が始まってヤンニョムの味が白菜と馴染んできて、キムチはここからが美味しいのだが、美味しいので減るのも早い(笑)。

時間は9:50のブランチ。がっつり行く。

甘みは蜂蜜を少し入れただけなのだが十分甘い。あれだけ唐辛子を入れているのに、辛さはさほどでもない。爽やかで深い旨味と香りがある! やはり、キムチにご飯は白米に近い精白度が合う。

日本の「市販のキムチ」は砂糖甘で化学調味料まみれで美味しくない・・・それが自家製キムチを作る動機だったが、実はいま日本でいちばん食べられている漬物(生産量第一位の製品)は、キムチなのだそうだ。

しかしその内実は・・・発酵博士、小泉武夫氏によれば、

「日本のキムチは日本人の嗜好に合わせ発酵をできるだけ避けた賞味期限30日の乳酸発酵をさせない製法でつくられている非発酵の浅漬けキムチが大半なのです」

「韓国のキムチは時間とともに乳酸発酵し熟成することで旨味が増しておいしくなるのですが、日本の浅漬けキムチは発酵していないので旨味はなく(あっても化学調味料のだし汁の旨味)時間とともに味が落ち腐敗してしまうのです」(『絵でわかる麹のひみつ』)

現在の流通形態に本物の漬物は乗りにくいのだ。

夜は小豆島放牧豚を使ってキムチ鍋。まず昆布とたっぷりのイリコで濃い出汁をとっておく。

その出汁を土鍋で温めてニンジンだけを煮ておき、フライパンにごま油を熱してニンニク・ショウガのみじん切、豚バラを炒め・・・

キムチの半量を入れてさらに炒める。

それを土鍋の中へ。

野菜と豆腐、昨日のイカの残りもいれちゃおう♬ 煮立ってきたら味噌を溶き入れ味の微調整。

残りのキムチと小松菜の葉を入れて蓋。

テーブルに移動、さて。

むほ==。

熱くて辛いが旨い!

完食。〆のお餅を解凍して準備してたんだけどもう入らない・・・(でも汁は全部飲んだ)。今日1日でキムチだいぶ減ってしまったw。

本物のキムチは何をやっても旨い。自分で作ってみると、韓国唐辛子、牡蠣、タイラギ、アミエビの塩辛(魚介類のだし汁は乳酸発酵をサポート)と素材にお金をかけても、白菜など野菜自体は安いので、原価的には市販品と同し程度で作れるのではないかな・・・。

もうひとつ小泉氏が東京農大で教鞭をとっていたときのエピソードがある。韓国人留学生が「私が漬けたキムチです、食べてください」と持ってきてくれたのだが、これが実に旨いものだったという。

「聞くと、彼は大きなポリバケツを買ってきて、下宿で漬けているのだそうだ。キムチなら日本のスーパーマーケットにいくらでも売っているではないかというと、日本のキムチは辛すぎて、味もいまひとつ自分の口に合わないし、何よりも値段が高いという」(『食の堕落と日本人』)

韓国材料は上野のアメ横センターの地下で購入しているのだとか。彼ら留学生は情報交換して安くていい素材を売っている店を教えあうのだそうだ。そして小泉氏の述懐はこう続くのである。

「それにしても、他に国に留学してさえ自国の漬物を漬け込んで食べているとは、なんとたくましい民族ではないか。はたして、外国にいる日本人留学生はどうしているのだろうか。そもそも日本の若者たちの中に、漬物の漬け方を知っている者はいったいどれだけいるだろうか。私は深くため息をついてしまった」(同書)

っていうか子供の頃から本物の漬物を食べたことがない子が大半? それでも市販のいいもの探してみますか? 漬物はとくに、手作り無添加の本物と化調入りの市販品とでは、栄養価・健康面において大きな差があると思う。

▼キムチの栄養効果(参考:みんさんのキムチ/HP

1)唐辛子のファイトケミカル:抗酸化作用、免疫力向上、デトックス効果。辛味成分のカプサイシンには、胃腸の粘膜を刺激して消化液を分泌させる働き。

2)ビタミン豊富:野菜のビタミンに加えて、発酵によりビタミンB1・B2・B12・ニコチン酸アミドなどが生成。ビタミンB12は魚介の塩辛類を加えることで多くなる。唐辛子はビタミンCが豊富、発酵中に失われる野菜のビタミンCを補っている。乳酸発酵して酸っぱくなったキムチはビタミンが最も多い。

3)アミノ酸:キムチの味を深めるために加えられる、肉や魚、魚介の塩辛といった動物性食品はタンパク質が分解したアミノ酸を含む。

4)乳酸菌:整腸作用に役立つ。乳製品が苦手な人でも無理なく体内に取り入れられる。キムチが美味しいときが乳酸菌が活発なとき。

5)酵素:呼吸をしたり、身体を動かしたり、内臓を働かせたり・・・すべての生命活動に必要な 「酵素」。キムチ(発酵食品)には多くの酵素が含まれている。発酵の期間が長いほど酵素の働きが強くなる。ただし酵素は熱に弱いのでキムチの加熱は程々に。


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