軽トラとYouTube、カニと牡蠣の鍋


T君は和室に泊まってもらった。朝のバルコニーからの光景。

ボックスはヒノキの角材と板で自作している。屋根は軽トラの荷台シートを利用。

カホンという木製打楽器を作る工房でバイトしていたことがあるそうで、そこの端材なんだそうだ。ほぞ組みなんかもしっかりできている。が、これでは雨のとき下部が湿気て乾かないし、寒いんじゃないか? 案の定そのとおりで苦労しているらしい。

サイドに日本一周の表記。レーザー加工。旅はまだ始まったばかりで、回った県に立体を貼り付けている。

内部。すごいヒノキの匂い。テーブルを除いて天井までヒノキ。これはいい香りを通り越してちょっとツライんでは? と聞くとそのとおりの感想だった(笑)。

軽トラに不具合があって日中は修理に出かけて行ったのだが、必要な部品が月曜に届くそうで、明日のGomyo倶楽部を見学してもう2泊することになった。

夕刻は囲炉裏暖炉の火に当たりながら、ドリーにじゃまされながら、T君YouTubeの動画編集をしていた。彼はトクモリカズヒロというチャンネルを作っており、編集に半日かかるときもあるそうでユーチューバーも楽じゃない。チャンネル登録者数もまだ3桁なので広告収入もないという。

夜はカニ爪と牡蠣の鍋。〆はご飯がなかったので、残り汁にかえしを入れて、乾麺の十割蕎麦を出した。これまた大感激のT君。将来は木工をやりながら山で自給自足の暮らしをしたいといい、環境問題とくに森には興味があり、移住先は和歌山の熊野に決めているという。

そりゃ東条君が僕のところに送り込むわけだわな(笑)。僕の経験と博識に、T君は頭がパンクしそうだったようだ。彼は大卒即フリーの23歳。まだ自然暮らしの知識や経験は何もないに等しい。

僕は23歳のとき東京でサラリーマンをしていた。翌24歳でサラリーマンを辞めて山小屋のバイトを皮切りに、様々な経験を積んできた。それこそ命がけでバイトに飛び込み、絵の修業をし、娘たちを育て、林業にのめり込み、ハードな山暮らしを経て四国に引っ越し、ここにオリジナルな家を建て、いま「大地の再生」に逢着している。

子供の頃からゲーム漬け、暗記中心の教育システム、それがよくないことは自覚しているようだ。だが自然を破壊してバーチャルの世界に彼らを引き入れ、既存の教育システムを改革できないでいるのは、僕ら現代の中高年世代の責任でもある。

T君は早々と和室に入り、僕はそれから明日のGomyo倶楽部で作るピザの仕込みと準備をした。イベントで余ったチーズが冷蔵庫に残っていたし、ストックの小麦粉も早く使ってしまいたかった。実は学生時代に水戸の喫茶店でカニのピザを食べた記憶があり、いつか再現してみたいと思っていた。それで普段買ったことがない冷凍ガニを買ったのだ。

ピザ生地はいつものパンチェロッティ。こね終えたらラップして囲炉裏端で保温しておく。打ち粉を準備し、オリーブ油を注入容器に入れ、アンチョビとケーパー、オレガノや黒胡椒、塩を準備。ピザソースは高知の道の駅でオーガニックなトマトピューレを買ってある。それでは弱いのでケチャップも持っていき、現地で調合すればいいだろう。

今回はブルーチーズも買っておいた。それにGomyo倶楽部で採れた蜂蜜をかけてクアトロ・フォルマッジ風の食べ方もやってみたい。


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