アイスバインの骨を外す。さすがにかなりの量感である。今回は骨つきと骨なしのスネを2種使った。味は前回よりもすっきりしている。血抜き効果が高かったんだろう。やはり骨つきの肉のほうが旨いな。
冷蔵庫に入れておいたスープは煮こごりになっており、表面に白いラードの膜が覆っていた。
この脂は丁寧に取り去っておくと純度の高いゼラチンスープだけが味わえる。食物の中に入り込んだ化学物質、たとえば農薬などは食物連鎖によって濃縮されていくが、その多くは脂溶性なので肉の中でも脂肪組織でその濃度が高まる。だからこのラードは使わずにキッチンペーパーにくるんで捨てる。
骨と筋から採ったスープは滋味があり疲労回復効果がある。辰巳さんはイタリアに勉強に行った最大の目的はあのミケランジェロがいったい何を食べていたか、調べることだったという。あのパワーはいったいどこから来ているのか? どこに日本の食べ物との違いがあるのか? と。
その答えは「仔牛の骨」だった。それは何にでも、野菜を煮るときにもちょっと入れて、毎日毎日使われていたのだ。(『スープ日乗』)
脂を除いたスープは半分をジップロックで冷凍保存。残りでアイスバインの付け合わせにジャガイモ、ニンジン、セロリを煮て、上からバターを溶かしておく。
客人と短い会食をして、駅まで送ってもらった。僕は弁当に仕込んで車内でアイスバインを食べることにした。もちろんマスタードも持参したぜ!
夜行寝台サンライズ瀬戸のこのラウンジ席が定番になってしまった。今日はGomyoから戻ってから刈り払い機でアトリエ敷地の草刈りを30分ほどやっておいた。田植えと草刈りの疲労が、電車の振動でほどけていくのだった。
iPhoneで音楽を聴きながら夜の景色を眺めているうちに、いつの間にか席で眠ってしまい、あわててのノビノビ座席へ引き返した。