丹沢のきわどい登山から戻ったその夜、なぜか元気な女子2人が干し柿用の皮むきを始めた。その手際が気になって私も飲みながら手伝ってしまったw。ついでにヘタの枝が折れていたときの結び方を教えて竹ひごなども作る。
翌朝はY子さんに駅まで送ってもらう途中、農道の現場を撮影しておいた。今日は東京まで出てバスキア展を見てから帰ることにする。駅のスタバで一休み。なんか、ようやく一人で落ち着く時間。
昼は蒲田の「丸一」でとんかつ。あいかわらずの人気店、かなり待たされ、一番奥の席へ通される。揚げ場のすぐ前だ。銅鍋でラードであげている様子がよくわかる。
誠実そうなマスターである。ビールを頼むと、突き出しに「葉唐辛子の佃煮」が出てきた。
前回はヒレだったので今回はロースを頼んでみた。無菌豚なので芯はまだ赤い。香ばしい脂身でぜんぜんくどくない。味といいコスパといいとんかつ王国東京でもダントツの名店だと思った。
バスキア展は六本木の森ビル内にある美術館で行われている。森ビル初めてだな・・・。
ニューヨークで活躍し27歳で夭折したバスキア。僕がイラストレーターの駆け出しの頃、このバスキア風の絵が大流行りで、皆こぞって真似していたものだ。
その「落書き風」はジャン・デュビュッフェを思わせるが、
手法はブリコラージュ、意味深な手書き文字が入っているところも特徴的。
ニューヨーク・アートシーンの歴史はアンディ・ウォーホル、キース・ヘリングときてバスキアだった。のちにジュリアン・シュナーベルがバスキアの生涯を映画に撮っている。
バスキア、死の2年前の絵。最後のメッセージだったのだろうか。彼は薬物依存で死んだのだった。
コウモリのキャラに「メンバー」の文字、そしてピラミッド・アイ、すなわちフリーメーソン・イルミナティのシンボル「プロビデンスの目」。
外に出るとフロアーから新宿の摩天楼が、そして日本の建築巨匠たちの作品が眼下に見える。丹下健三の代々木体育館と都庁。黒川紀章の国立新美術館、そして隈研吾の新国立競技場。
新国立競技場は「杜のスタジアム」と題され、屋根に47都道府県すべてのスギ材が使われている(沖縄県だけはスギが自生していないためリュウキュウマツ)。それぞれの産地に向けた方角に並べられるという。雨水を利用して周囲に人工の川を作るというのも面白そう。
新幹線は富士山が見える方向に席をとった。