富家、道隆寺のランタナ


多度津「富家」。ちょっと出遅れたけど店内8割の入りで座れた。着丼11:15。いつものチャーシューの中。油がちょっとだけ浮いている黄金色のスープにたっぷりの白ネギ、麺を覆うチャーシューがぎっしり。ちょいカラメの味付けのシナチク。スープ左側にコロコロチャーシューが3個浮かんでいる。

相変わらずスープが激ウマ。しかし、マスターもきびきびだけど、サイドの黒Tシャツおばちゃんたちの接客態度も良い。これまで注文や配膳、あるいは会計トラブルを一度も見たことがない。

壁には野球関係者の色紙、「食べログ話題のお店」のシールもあり。

もちろん完食。この店でスープを残したことは一度もない。

帰り際、富家からいちばん近い七十七番札所「道隆寺」へ。ここの多宝塔がなかなかいいのだ。

「弘法大師1050回忌之塔」と石碑にある。凄腕の大工の木組みである。細くシャープな垂木、肘木や斗の佇まいが見ていて飽きない。

山号に「桑多山(そうたさん)」とある通り、昔この一帯は広大な桑畑で絹の産地であったという。創建は和銅5年(712)というからかなり古い。都(みやこ)では藤原京から平城京に遷都し、藤原氏が興福寺の造営を発願した頃である。この地方の領主、和気道隆公が桑の大木を切り、小さな薬師如来像を彫造し、草堂を建てたのが寺の初めといわれる。寺宝として鎌倉時代の絹本著色「星曼荼羅図」がある(国指定重要文化財)。

境内のランタナにアオスジアゲハが飛翔する。ここは八十八箇所の中でも庶民的なあたたかな雰囲気のある寺で、子供の頃の遊び場であった水戸の寺院を思い出すのであるが、このアオスジアゲハもまた少年時代のチョウの採集の追憶がもたげてくる。

それにしても暑い・・・。熱帯アメリカが原産のランタナが生き生きと輝いている。このランタナ、家を立てたら真っ先に植えようと思っているのだが、適当な苗がなかなか見つからない。

実は知らない人の庭先でできたランタナの種をちょっと頂戴して、鉢に植えてみたことがあったのだが、まったく発芽しなかった。

ちょっと真剣に、タネを探してみようか・・・。


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