翌日は今治から大三島に渡ることにした。
今治市郊外にあるJA主導の大型直売所「さいさいきて屋」。朝はとれたての瀬戸内の魚がいっぱい。
もちろん野菜や柑橘類の豊富さも目を見張るものがある。山菜はイタドリとワラビ、タケノコがどっさり出ていた。
お昼用に弁当を買った。「吹き寄せ弁当/460円」裏の表示には化学的な添加物はなし。こんにゃく用の水酸化カルシウムのみ。安くて美味しかった。
大三島の心臓部と言えばここ。大山祇(おおやまづみ)神社。訪れるのは2回目。9年ぶりだ。
樹齢2000年超というクスノキと、厳かな社殿。そして国宝館には甲冑や刀剣など武具が驚くほど大量に(国宝・重要文化財の指定をうけた日本の甲冑の約4割)収められている。
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今日は国宝館はやめにして大三島に新たに誕生した美術館を巡ってみる。
「ところミュージアム大三島」現代彫刻の美術館。
階段で下りながら各部屋の作品を見て行くと、最後に海の見えるテラスがあって、無料でコーヒーが飲める。ジャコモ・マンズーの彫刻が壁に。
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「今治市伊東豊雄建築ミュージアム」伊東豊雄の建築作品が展示されている。
スティールハット入り口。開館三周年記念として「日本一美しい島をつくろうプロジェクト2014」の展示がおこなわれていた。
伊東豊雄の旧邸宅を再現したシルバーハット。
内部には伊東豊雄の図面や建築模型などがあり自由に閲覧できる。しかし、やはり自然の中にこの空間はそぐわないな。コンクリートとスチールとガラスだけでは、いくら何でも中の空気が悪すぎる・・・。
彫刻家の岩田健の彫刻を展示した「今治市岩田健母と子のミュージアム」。
コンクリートのサークルの中にブロンズ彫刻が置かれている。
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Iターンを中心とした新島民主導と思われるイベント「しまカラFACTORY」も覗いてきた。
いま、愛媛は柑橘の終わりの時期だ。大小豊富な種類の柑橘が安い値段で売っている。
大三島は国産レモンの産地で、1個50円以下、という値段で買えるのだった。
昨夜が新月で大潮。干潮で海藻が現れていた。気になって車を止め、海岸へ下りてみる。生き物の気配が全くない。カニもフナムシも一匹もいない。わずかに超小型のブユのようなものが海藻に飛んで来ていた。
私の家からも見える男木島や女木島に渡ったときは、岩にカメノテが付き、フナムシがかなり見られたものだが。
みかん王国愛媛では大量の農薬を使っているにちがいなく、おそらく海の小動物にも大きな影響を与えているのではないか・・・。