相変わらず小型精米機は大変便利に使っている。このところ「ぬか」が欲しいこともあって白米にすることが多い。
精白するとかなりの量のぬかが出る。
3分づきの場合の倍量はあるだろう。そして胚芽も入るので油分もあるはずだ。
もちろんぬか床に使うのである。ぬか床は使っているうちに、抜いた野菜にぬかが付いてきてどうしても目減りしていくので、「追いぬか」が必要なのである。もちろん塩も追加する。
ぬか床はいま表面をぎゅっと押すと水分がにじむまでになってきた。野田琺瑯の「ぬか漬け美人」には陶製の水抜きも付いているのだが、この水分もまた野菜とぬかのエキスであり、有用なものであるから、捨てないで追いぬかをすることで水分調整をするのだ。
さて、白米を洗うと米のとぎ汁が出る。3分づきを洗ったときよりもかなり濃い米のとぎ汁なのだ。これは捨てるのはもったいない。浄水器の水を使っているのだし。だからそれを洗面器に取っておき、植木鉢への水やりや掃除へといろいろ使う。
今はとりあえず食器洗いと床の雑巾掛けに頻繁に利用している。食器はこれでざっと洗えば汚れはほとんど落ちてしまう。植物油のものならこれだけでけキレイになる。動物性の脂の場合は、先に新聞紙やキッチンペーパーなどで皿をぬぐっておいてから使う。また、木灰を洗剤がわりに併用してもよく落ちる。木灰は毎日製造中なので、いくらでもある(笑)。
なにしろ室内は無垢のスギだらけだ。階段の段板も。
窓台も。だから米のとぎ汁での拭きがいがある。
ぬか袋も使ったりしているので住み始めよりもいくらかツヤが出てきた。
バロン食事中(笑)。2階は30㎜厚のスギ板だが、階段のラインで板張りの方向を変えてある。左が人工乾燥のもの。広島のメーカーから取り寄せたので、たぶん中国地方のスギだと思う。右は低温乾燥「愛工房」のもので尾鷲スギだが、意外や高音乾燥のスギにもツヤが出てきたのである。
尾鷲スギのほうはバロンの爪痕が痛々しいが、米のとぎ汁で雑巾掛けすることで、徐々に馴染んでしまうだろう。ウレタン塗装のフローリングは全体に光沢がつくが、無垢のスギの場合は冬目や節の硬い(色の濃い)部分に先にツヤが生まれることがわかる。
無垢のスギはウレタン塗装とちがって微細な表面を有しているので、米のとぎ汁と相まって表面に微生物がたくさん住み着いてくるに違いない。そう考えるとなんだか楽しくなるのだ。
米とスギの出会い。ぬか漬けと木への雑巾掛け、なんだか違う形で農業と林業が幸福な出会いをしているようで面白い♬