また渋柿をいただいたので、干し柿にして追加。枝付きではないので上部に竹串を刺して、それにひもを通してのれん状にぶら下げた。
拡大図。市販の竹串では太く長過ぎるので、自作するのがよい。平たく作れば回転せずに支持力も強い。
竹串はストックしてある竹材で作る。割り竹を半分、また半分と割っていき、竹串のサイズになったら内側を割り取ってから膝の上で面取りし、先を尖らせる。竹割りの刃物がいつも手元にあれば、さっと作れて便利である。
この竹割りは森林ボランティア時代、宮崎県の飫肥杉・三岩学術林などを見学した際に、日南市南郷にある「大束刃物」で購入したものである。先が尖っていて細工がしやすく、持ち手の金具がV字状になっていて安全に竹を割れるのが特徴で、竹切り刀として実に完成された道具である。
購入したのはもう20年も前になる。優れた刃物は永く使えるので腕のいい鍛冶屋さんほど儲からないということになってしまう。しかしネットで調べてみると、大束刃物は今も健在のようだ(やはり後継者はいないようだが・・・)。
竹細工というと皆カゴ編みを連想し、またそれをやりたがるが、もっと身近で簡単なものを作り、日常に使うことも大切だと思う。この竹串づくりの中にも多くの学びがあり(柿の皮を剥き、ひもで吊るすという作業にも)、これだけでもワークショップになるほどの価値がある。
今年は竹細工をはじめいくつかのワークショップをやった。
・竹工作(2017/5/27)
・小魚さばきと料理(2017/10/21)
・男木島石垣づくり(2017/11/25・12/2)
このところ、様々な活動の中でワークショップの重要性を感じています。人々が自然との接触を失い、機械やハイテクの便利さに溺れ、肉体労働の感性を鈍らせている。それは学校では教えられないもの。私がやらねばならないこと、そんな気がしています。
男木島のワークショップを終えて書いた雑感である。私の技術本はかなり解りやすく丁寧に書いているつもりだが、やはり現場でしか伝わらない、体験しなければ解らない微妙なコツというものがある。来年は機会を増やして、より多くの人たちと交流したいと思う。
今日の午後はパソコンから離れてテレビ番組を楽しんだ。建築家、村野藤吾のドキュメントが良かった。また、孤独のグルメ年末スペシャルで「あまぎの唐揚げ・あんかけ」を見てしまった(松山/さかな工房 丸万 )。アマギというのはずばりシズ(イボダイ)のことである。シズの身をとった頭と中落ちをそのまま唐揚げにして、主人公の五郎が頭からかぶりついていた。来シーズンはぜひやってみよう。
しかし、干し柿の風景というものは、外から見ても中から見てもいいもんですな♬