朝、Y先生が差し入れ持参で来訪。前日、超メジャーな週刊誌からの取材があって、畑なんかで撮影もしたとか・・・。この方の業績は再び光が当てられてよい。先月、入院前に熊谷の自衛隊基地で500人規模の講演会をこなしたY先生である。
「あのさ、『面白い男が上に住んでるから取材するといいよ』って、記者にオオウチさんのこと話したんだよ」Y先生いつもの満面の笑みを浮かべる。で、記者さんアトリエまで上がって来たらしいのだがちょうど留守にしていた(高崎に行ってた)。「また来るって言ってたよ」
ぼちぼちマスコミ取材もやって来るだろうとは思っていた。近々友人も遊びに来ることだし、今日(10)は本腰いれて内外の掃除。草むしりもやった。でも堆肥のことを自然農の資料で読んで嬉しくなり、新しい方の堆肥枠の切り返しをやった(気の早いオトコです)。途中で雨。しかたなく軒先で刃物を研いだりしていたが、小雨なのでカッパを着て切り返しをやってしまうことにした。
この堆肥枠の中身はカシの葉っぱが多い。枝伐り残骸の生葉なので、堆肥化は時間がかかる。それでも中は白いカビが生えている。米ぬかも少し入れたが、動物質のものはほとんど入っていない、自然農用には純度の高いものなのである。隣に小山になっていた別の伐採枝の葉っぱを、この中に入れてしまうことにした。
敷地の樹木を伐ったときに出る伐採枝は薪にしつらえるのだけど、その際に小枝をナタで払っていき、その枝葉を集めて積んでおく。シラカシの大枝を伐ったりすると、それはけっこうな量になる。この部分は、できれば葉っぱだけ堆肥枠のなかに入れ、小枝だけは焚き火の焚き付け用に分けたい。ところが、手でしごいても生の状態ではなかなか葉っぱがはがれない。そこで野積みにして雨ざらしすること1~2ヶ月。伐採枝の葉が茶色に変わってくると、ようやくしごいて葉っぱが取れるというわけ。
今日はその小山を片付け、葉っぱは堆肥枠の中心部に漉き込まれた。一方、焚き付けの小枝を大量入手できた。しかし、シラカシも枯れが遅いがもっと遅いのはツバキである。この伐採枝葉が茶色に枯れるまではかなりの時間を要する。が、さらに枯れにくいのはヒノキだ。たしか2ヶ月は経っているのだが、いちばん下のほうに入れておいたのにまだ青青としている。葉が厚くつややかなものはなかなか枯れてくれない。他にアオキやシュロもそう。
切り返しはフォークで、最後は平スコップと熊手を使う。小枝しごきは中腰の体勢で黙々と・・・。雨の中、滅茶カロリーを消費する仕事だ・・・。汗もかき雨にも濡れ泥だらけ。もみくちゃの勢いで草むしりもやり、ついでに便所掃除もやった。
仕事上がりの後の風呂が最高なんだナ。窓を全開にして気分は露店風呂。この風呂、今は石油だけど、いずれ薪沸かしのボイラーに変えたいと思っている。雨が嬉しい。畑をやっているとそういう感覚になってくる。そういえば、今日、初物のジャガイモの茹でたのを貰った。農業は、最も重要な本質や真実を極められていないのだ、と思える。僕らのジャガイモはどんな味がするのかな・・・。