朝、お祭りの飾り付けに行く。絵を持っていったら宮司さんも皆もとても喜んでくれて、ホッとした。「昨日の夜のうちに描いたの？ いやーたいしたもんだ」「こりゃ毎年楽しみだなぁ」などと言う人もあり、「なんならオオウチさん、今度はお宮の天井に絵を描いたらどう？」などという爆弾発言もアリ。いや～なんでもやってみるもんだね（芸は身を助く）。
八幡様は神主さんがいないので、下の町から系列の宮司さんを頼んで、その方に祝詞を読んでもらうのである。古くは応神天皇を祀っていたというが、氏神様とはそもそも土地をきり拓いた先祖と、土地の自然神への感謝の表現だったにちがいない。そんな素直な気持ちが、ここに集う年寄りたちには感じられた。
午後はイタルさんちで客人と共に「飲み」に入る。苦手な日本酒、それも昼酒。ちょっと辛いものがあるが、このような席での話は山暮らし新参者には非常に参考になる。
夕刻はお隣の万場町でのジャズコンサートを聞きにいった。町おこしの一環で体育館で行なわれたもので、スタンダードナンバーがたくさん聴けて、女性ジャズボーカルも入るというゴージャスなもの。
この町にしてはなかなか頑張ったと思う。でも個人のソロが弱すぎる。後半の選曲にめりはりがなく、ちょっと飽きてしまった。なにしろ昔から身銭をきってハイレベルのジャズライブを聴いている僕である。批評は厳しいのだ。って自分のライブには点数甘過ぎだがね。
帰りにアダム宅に立ち寄って、同じ地区内の「お諏訪様」のお祭りの様子などを聞く。アダムたちは家で２匹のネコを飼っているが、僕らが旅している間、H集落には「ネコ狩り」が入って野良猫７匹が連れ去られたらしい。ちょっと残念。