石手寺を見てから本州へ渡る。四国と本州を結ぶ陸路は三カ所あるが、しまなみ海道はいちばん西側で愛媛の今治と広島の尾道を結ぶ。大小の島に架けられた橋を渡っていくのである。
多々岬で昼食。直売場ではレモンや甘夏などの柑橘が笑ってしまうほど安い。陽が差してきたので寝袋をコペンの上に広げて干す。大三島で大山祇神社へ寄った。国宝館の武具のコレクションに圧倒された。義経が奉納した鎧や刀剣が目の前にある。それは目眩がするほど生々しく、また美しいものであった。
「今回の旅のしめくくりは高野山になる・・・」という直感に導かれて、本州から西へひた走る。が、神戸も見ておきたいものがある。高速を途中下車して北野地区の異人館をちょこっとだけ見る。大阪で雨。行くては土砂降りの気配。キャンプをあきらめ堺のビジネスホテル泊。