飛騨一宮に泊まったのは翌日、位山(くらいやま)に登ろうと思っていたからだ。頂上に近い稜線まで辿れる林道は、車高の低いコペンにはかなりハードな凸凹ダートで、最後の駐車場までは残雪に阻まれて行けなくなってしまう。そこから歩き、登山道に入る。残雪を踏みしめ、巨石群を縫いながら位山の道をかみしめる。頂上は広々としている。ここで古代の祭祀が行なわれたのだろうか。
飛騨高天原王朝説によれば、位山は古代スメラミコト(天皇)の墓所であるという。ともあれ、その石から放射されるただならぬものが、写真からも感じられるだろう。