自然農3年目。ジャガイモ畑の土寄せをする。
この日本の豊かな山に暮らして、畑をやらないということは「山に住んでいない」ということに等しい。土があり、水気が豊潤で、植物と生き物の楽園であるこの土地では、イノシシなどの被害もあるが、それ以上の収穫や味わいのすばらしさや美しさを見る喜びのほうが、はるかに大きい。そして冒頭の「山」を「野」と置き換えてもいいと思う。いま、そんな野は消滅しつつあるけれども。
ところで山村ではみな自然農をやっていると思ったら大間違いで、周囲を見渡してみると、農薬も使うし、化学肥料も使う。何も知らないIターンの人は、それに幻滅したり、自然農をやろうとして地元の人にたしなめられて止めてしまった、という話も聞いたことがある。
僕らはそんなことは十分予想していたので、地元の人と仲良くしながらも、自然農という1点だけは死守しつつ(笑)、「こうしたほうがいいよ」というアドバイスをのらりくらりとかわしながら現在に至る。
今年は初めての麦の収穫が楽しめそうだ。YKは試験的にワタの種をまいた。草刈りだけで自然に増やしたクリンソウを愛でる気持ちもまた自然農に通じると思っている。
今日の御荷鉾山。