無事ライブを終え、翌日は夕刻4時の展示片付けまでフリー。小田急と江の電で鎌倉へ。
鶴岡八幡宮の入り口にある鎌倉彫の「博古堂」。ここの作品は皆すばらしく、彫刻にすこぶるウルサい僕を120パーセント満足させてくれるものばかりだ。椿柄の新作があり、2階のギャラリーで明治、大正、昭和に作られた名作を展示していた。
喫茶「遊山」でお茶。
長谷寺へ、2回目の来訪。ここに日本最大級の木造観音像彫刻がある。縁起によれば、楠の巨大な霊木から2体の十一面観音が、二人の仏師によって三日三晩で彫られた。そのうち一体を大和長谷寺の本尊に、もう一体は有縁の地における衆生済度を祈願し海中へ奉じられた。その後、尊像は相模国の洋上に忽然と現れ、鎌倉へと運ばれたのがこの寺の開創という。
包帯に巻かれた巨大な仏像が海を流れていくのを、巨大なタンカー上から見ているというゲーリー・スナイダーの詩を思い出した。
江の電の一日乗車券を買ったので、稲村ケ崎でも降りてみる。江ノ島をバックに緩い波の上を、サーファーの群れが水鳥のように浮かんでいる。
今回のライブでは神奈川にちなんだ曲として唱歌「七里ケ浜の哀歌」を選んで歌った。その歌碑とブロンズ像を稲村ケ崎公園に見に行ったのである。