煙突を見る


寒かったので今日は昼から囲炉裏暖炉を焚いた。

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囲炉裏とはいえ、さすがに昼から連続燃焼させると薪を食うので、ちょいとバルコニーに上げておく。古い「お酢薪」ゆえ中に虫が居ることがあるので、室内に入れるのは燃やすちょっと手前で。

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昼間、囲炉裏暖炉を焚くと煙突からの煙はどんな風に見えるのか? 外に出てみましょう。

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意外にも煙はほとんど見えない。乾いた薪を上手に燃やしてやれば煙らないのであった。

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煙突トップのデザインは塩江のアイアン作家、中井弘二郎氏のオリジナル。

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シンプルな外観の家では、煙突は全体のデザインを決定づける重要なパーツである。中井氏、実にいい仕事をしてくれた。

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薪はここに置いてある。最初は滑車で上げようかと考えていたのだが、結局、室内から階段で上げたほうがラクなのでそうしている。なにせ薪の使用量が少ないからね。

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室内に戻ろう。

冬の南中の光が入ってくるともう炎はいらない。石も温まっている。わずか70cmの軒(のき)の出だが、夏は日差しを遮り、冬は室内に日光を呼び込む。絶妙の位置の高窓である。

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この家で唯一はめ殺しの窓だが、ピクチャー・ウィンドウになっており、ここからは遍路道の上の雑木林が見えるのである。

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そしてもう一つの小窓。こちらは暖炉の煙突と組み合わせた室内造形としての光窓だ。この小さな窓が余白としての漆喰壁を引き締める。ここでは火打梁も空間造形のパーツである。

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ここからも紅葉が見える。

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窓枠を4方につけず、3方は漆喰の塗り込めにしてある。光窓にはこのほうが漆喰のグラデーションが愉しめる。窓台は上小節のスギ材で統一。ここは節が出ない柾目が美しい。

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そして夜は黒い四角になる。もちろんこの2つの窓にはカーテンなんて野暮なものはつけない(笑)。

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屋外の煙突もそうだが、薪ストーブや暖炉は、室内において一番に目を引きつけるインテリアだよね。逆に言うと、シンプルな造形の空間では、薪ストーブや暖炉まわりがうまくいけば成功といえる。

このブログではその片鱗も書かなかったが、実は暖炉の設計には実に多くの時間と労力をかけた。その内容は、来春出版される新著で読んでください。

お楽しみに~♫


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