石垣取材旅1(神戸・淡路・阿波踊り)


次の本の取材に出発した。一泊目は長野、二泊目は兵庫の道の駅で車中泊。暑い。西日本の真夏の車中泊はけっこうキツいことがわかった。

冷房をかけると燃費が極端に悪くなるゆえ、窓を開けっ放しで走る。すると街路樹のある十字路を通るたびに、クマゼミの「シュワシュワ」という音の波がやってくる。

ちなみに、群馬の山中にこのセミは存在しない。以前は静岡が北限だったはず。だから、関東・東北圏の人間が初めてこのセミに出会うとちょっとした衝撃を受ける。

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もうひとつ、旅に出て「関西に来たなぁ」と思わせるのは、喫茶店の回転灯である。これがくるくる回っていると、営業中の印(しるし)なのだ。これも、関東ではあまり見られない。関西の人は、クマゼミも回転灯も全国共通と思っているかもしれないが、そうではないのだ。

関西は喫茶店文化があって、モーニングがしっかりと安く、食べごたえがある。だから、コイン駐車場に入れてでも町でこれを食べる価値がある。どんな店でもたいがい期待は裏切られない。

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神戸の長田区でもコイン駐車で町を歩いてみた。震災をなんとか逃れたアーケードになんとも懐かしい風情を感じて路地に迷い込んでしまう。

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シャッターが多いけれど、まだ健在の店もあり、生きダコや内蔵を安く売っている。ああ、ここにちょっと住んでみたいな、と思わせる小さな町角の市場。

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明石港からフェリーで淡路島へ渡る。そして淡路島の石垣や建築を観察しながら鳴門大橋で四国へ。

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今回の旅のもう一つの目的は徳島の阿波踊りを見ること。徳島に入ると、吉野川の河川敷に無料の駐車場があり、そこに車を止めてシャトルバスで市内へ。駅前ですでに踊っている女性たち。それを見たとたん、名状しがたい、不思議な感動がこみ上げてくる。

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街全体が沸騰しており「この祭りは本物だ!」という直感がびんびんとやってくる。

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和服の美しさ、踊りの本質がここにある。ただ一言「美しい!」

では写真ライブでお祭りをどうぞ。

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そして僕らもついに、見る阿呆から踊る阿呆へと。

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古株の連から新進気鋭の連の街角の踊りライブまで観察しているうちにシャトルバスの最終は出てしまい、深夜の町を河川敷まで歩く。それもまた佳し。明日も楽しみ。


コメント

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