椹森へ


椹森と書いて「さわらもり」と読む。神流町最奧の集落の一つである。今日は私たちの初顔見せということで、役場の担当の方が2名同伴してくださる。

沢沿いに町営のキャンプ場があり、地区のおばあちゃん2人がいたのでさっそく話を聞く。昭和13年の大水害の話がスゴかった。お寺が流されたそうだ。ここはイタルさんが昔、出稼ぎで木出しの仕事をしたことがあり、ここの河原に露天風呂をつくっていたと聞いていた。しかし、その親方は数年前に他界されたという。

椹神社のご神木の昔話があり、その神社のお祭りはたて続けに不幸がでて、ここ3年は行なわれていない。そこは車道がない山道を上ったところにあり、なかなか神社に行けないのが、おばあんたちには一番の心のよりどころを失ったふうで、寂しそうだった。

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畑のことを尋ねると、みな止めてしまったか、自宅周辺のほんのわずかだけ作っているとのことだった。ここはアトリエの畑よりも急で、畑作業の肉体的負担はかなり大きい。畑は小さな石で組まれた石垣なので、崩れて放置された場所もあるという。

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1件のお宅でお茶をいただいているうちにマムシの話になり、串焼きを見せてもらった。マムシは昔から山の人の重要な強壮剤であった。今でも町で薬用に求める人がいて、こうしてストックして届けているとのこと。

この集落は1軒の家を除いてすべて養蚕民家の造りであった。2世代、3世代が住んでいる家がまだあるのが興味深い。これからいろいろ貴重な話が聞けそうだ。

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帰りに図書館でこの地区の民話などを読んでみた。蛇の話がかなり多い。石垣の集落であるから当然かな。

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