集落支援員で神流町の椹森へ。前回、探索を試みた神社が空振りだったので再チャレンジする。
沢の奥の二股の中央に道を発見した。
導かれるように、椹神社の社前に出た。
辺りは厳かな気に満ちていた。樹齢300年以上はあると思われる大スギが3本、お社を囲むように立っている。
上流側には広葉樹の夫婦木が2組、天を突いている。落ち葉を拾って調べてみると、どちらもカツラのようだった。カツラは沢沿いに多い広葉樹だが、このように樹高の高い(40m以上あるだろう)夫婦木が二組あるのは極めて珍しい例だろう。そんなことも、ここが古くからの聖地であることを感じさせてくれた。
左岸の下流側に道を発見した。おそらくもう一件の廃屋に続くのでは? と感じて登り始める。気持ちのいい広葉樹の道で、夏草は枯れているので見通しがよくヤブはなく歩きやすい。林床には枯れ枝がたくさん落ちている。枯れ枝は乾燥の手間がなく、雨風にさらされてアクが抜けているので煙も少なく、火力も強く、囲炉裏やカマドには最適の薪なのだが、いまこれを拾って燃料にする人は誰もいない。
はたして登った先に廃屋が見え、その先の畑跡地も確認する。すでに広葉樹が育っていたが、カヤなどには覆われておらず、林床にスミレやカタクリでも咲いてきそうな、陽当たりのいい斜面であった。
さて、椹森集落の家は川っぷちに多いのだが、家に近い畑はかなり急傾斜で、陽当たりもそれほどいいとは思われない。ところが、よく話を聞いてみると、山の上に大きな畑があるという。沢に戻り、橋を渡ってその「横畑(よこばたけ)」に行ってみた。
斜面を回り込んだあたりから石垣が見え始めた。緩い段々畑が山の斜面に長く長く続いている。カヤが繁り、灌木も生えているが、石垣に際にはまだチャノキが青い葉を輝かせている。対岸の山が見え、見晴らしも陽当たりも良く、そこはまさに天上の楽園といった雰囲気の場所で、歩いていてとても楽しく、すばらしい場所であった。
帰路、集落のHKさんにお茶をよばれ、鹿肉のお土産まで頂いてしまった。
旧アトリエでさっそく焼いて食べてみた。上野村に住むお兄さんが狩猟で穫ったものを、ご自分で加工されたものだそうだ。スライス肉がすでに味付けされ、小分けにして冷凍されている。
解凍が待てず、塊のまま薄く切って焼き始めることに。
美味しい! ニンニクと炒め合わせるともっと美味しいかも。
最後はちょっと手抜きしてカップ麺に焼き餅を入れて〆。