奥多摩ボルダリング・フィールド


毎年恒例の都立五日市高校での講演のため東京へ。

今回は前日に西多摩に入って、日原川に昨年オープンした管理釣り場「TOKYO トラウトカントリー」(旧大沢国際マス釣り場)を取材する。

ここは釣り場のみならずオフシーズンの使い方としてボルダリングのフィールドに渓谷の岩場を開放している。私がいま集落支援員で通っている流域にも管理釣り場があり、冬場の収入源に困っている。実はこのボルダリングの話をバンブーロッドビルダーの宮崎さんから聞いて、先日の集落支援員取材で岩を物色までしていたのだった(笑)。

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まずは釣り場オーナーの堀江渓愚さんからいろいろとお話を聞く。堀江氏は『実戦 テンカラ・テクニック』『風のテンカラ師』(ともに山と溪谷社)などの著作もある日本式毛針釣りの第一人者。若い頃にフライに入れ込んだ私も、山登りや森づくりに移行してからは釣り情報から離れてしまったので、これまで堀江さんの本は知らずじまいだったが、山本素石や開口健の思い出話を語られると思わず身を乗り出してしまうのだ(笑)。

川と岩を案内してもらう。東京の山には秋川の養沢にもフライのフィールドがあるが、養沢が女性的で緩やかな流れに対して、こちらは巨岩を縫う階段渓流だ。距離こそ短いが、この水量なら先行者がいてもすぐに魚は活性するだろう。案内の宮崎さんはいま梅田の竹でバンブーロッドを試作してくれているのだが、こちらの釣り場で初心者フライマンへの講師もされている。

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これがボルダリングの岩のひとつ。このような岩を、ザイル(命綱)なしで素手で登るのがボルダリングというスポーツなのだ。ロッククライミングはピークを目指す登山の一手段として出発し、それ独自が発展していったわけだが、ボルダリングは純粋なスポーツに近づいているといっていい。

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装備も少なくていいし、その気軽さからボルダリングを中心に行うクライマーも増えている。また、都内には室内でトレーニングを行なえるボルダリングジムなるものも繁盛しているという。

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「TOKYO トラウトカントリー」では釣りのオフシーズン(11月~3月)を利用料金一人1,000円(駐車料別途500円)でボルダラーに開放している(一日に60人も来ることがあるという)。人気のある岩には名前がついて、難易度の等級もついている。ここ大沢フィールドで最も人気のある「にら」と名付けられた岩。

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夜は国民宿舎「鳩の巣荘」泊。7,000代と廉価な宿ですが料理はなかなか。ここは以前、林業イベントに使ったこともある宿だ。主催をしていたあの頃は、緊張の連続で料理の味や温泉どころではなかったな。

オオシマザクラの味をなじませた胡麻豆腐、淡い味の炊きもの。

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コンニャクとヤマメの刺身。

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奥多摩温泉を引き込んでいるPH9というアルカリ泉(循環してはいるが)、こちらも結構。

昔の厳しいイベントを回想しながら、燗で「澤乃井」を出してもらい、まったりと飲んだ。


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