家に帰ってから囲炉裏で残りのタラノメをてんぷらにした。
囲炉裏では揚げ物は難しいと思われるかもしれないが、そうでもないのだ。スーパーで買った安物のテフロン加工のフライパン。それに油を少なめに入れ、少しづつ揚げる。こんな方法もアリだろう。ゴトクを使い、油温の調節はフライパンを上げ下げして行なう。
塩ですね。いや、塩も要らないくらい美味い。
山菜採りに誘ってくれた地元のおっちゃんは近所の居酒屋で知り合った。ここのような田舎では居酒屋は情報のるつぼとなっており、人間関係は濃厚で、つながりは強力なのだ。桐生の人は、意気投合すればすぐに行動に出る。
引っ越して、近所の居酒屋に飛び込むのはなかなか勇気がいるものだが、ここでの情報と人間関係の広がりは、私のような物書きにとって極めて貴重なものだ。
「出会い」・・・これは旧アトリエの山暮らしでは味わえなかった醍醐味のひとつだ。
散財も宿酔いもするけどネ(笑)。