朝方雨が降っていたが出発する頃には上がる。神流湖は満水であった。ここのところ水の色が変だ。アオコが吹いたような緑色なのである。アオコは窒素やリンの過剰で発生する。生活排水や農薬や肥料が高濃度で入り込んでいるのではあるまいか? なにしろここまで緑色の神流湖をこれまで見たことがない。
対岸の新緑がきれいだ。
万場の鯉のぼりを正面から撮ってみた。
カツラの緑が鮮やかだ。神流川の河岸にはカツラがかなり多く見られる。広葉樹なのに幹がすーっと真っすぐという樹形が独特で、遠くからでもすぐわかる。
葉っぱはハート形だ。カツラは雌雄異株で、芽吹きのとき雄株の新芽はとくに紅色が濃いが、やがて鮮やかな緑色に変わる。
午前中は船子川上流の管理釣り場でご主人と奥様、それに秩父からの客人を交えて話をした。先日の奥多摩でのボルダリングの可能性などを話す。それから今後のネット広報の可能性などを。
午後は椹神社へ。
4本のカツラが芽吹いていた。
周囲の人工林は荒廃している。間伐されず根こそぎ倒壊している木がたくさんある。
かなりの急斜面なので下層植生がないと土がどんどん流れ、スギは根が浮いたような状態になっている。植林木は根が浅く短いので、木が大きくなるまでに間伐の手入れをしないと、風雪害で根こそぎ倒れる。そして土石流の危険が増す。
この沢も平成19年の台風で土石流が発生し、3基の砂防堰堤が新設された。
横畑にまわってみた。その後、1件の家を訪ねる。ご親戚の方が来ていた。むかしの結婚式の話で盛り上がる。披露宴を家でやっていた頃の話である。なんともスケールのでかい宴会だったようだ。
集落支援員をやって驚いたことは、山村に住む人たちの多くが自分の持ち山に感心がないことである。そして、人工林の手入れをしないと山がどうなるかをまったく知らない。これはいったい誰に責任があるのだろうか?