1/23日の日記の最後に書いたチョウナでハツっていた板は壁付けの棚に使う。棚板にしては厚みがあり過ぎ、裏側の溝を取りたかったこともあり、30mmを24mmまで薄くした。
長さは182mm。愛工房のスギ(尾鷲材)である。
その下にさらに2段の小さな棚をつけて、いろいろ見せ収納したり、額絵やクラフトの陳列棚にするのだ。
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先に完成写真をお見せしよう。コーナーを支点に3段の長さ違いの板を組み合わせ「違い棚」風に作ってみた。これは前回の作業机脇の小棚のアイデア応用編だ。材料は例によって残材・端材である。
たとえば上の棚の右端の支点、三角の厚板はトイレの手水鉢の台に使ったトチノキ板の切れ端だ。いつかこのままの形で使えるところが来るかもしれないと、燃やさないで残しておいたのだった♫ その他の部材はすべてスギである。
コーナーの支点はこんな感じ。この支点は壁裏にあるバラ板に2本のビスを打ち込んで止める。下2段の棚板は切り欠きに板をはめ込む。
中央の支点はちょっと複雑で、2つの部材を重ね止めして作ってある。加重を支えながら、かつ見た目の軽さが出るように。
一番下の棚板の留めはさらに軽快に見えるように細い角材で吊った。上の板の上部から角材の芯を目がけて長いビスを打って止めてある。あまり重いものを載せなければ、これで十分な強度が出る。
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壁付けの棚を作るには、柱やバラ板の位置を把握しておく必要がある。施工途中の写真が役に立つ。赤点が今回のビス位置である。
力学的に破綻のないように、しかし最小限のビスの数で取り付くようにする。
細部を描いてみた。重ね止めはビスの位置をずらして。座堀りを十分に。柱への打ち込みは、インパクトドライバーの強力なトルクががありがたい。
間に入れる支点などがあるので、施工順序をよく考えないとネジが回せなくなったりするので注意。
水準器やスコヤを使って水平垂直を見るのは必須の作業。
バラ板へのビス位置から全体の形を導き出す。たかが棚だが、3段をバランスよく作るにはかなり頭を使う。
一番上の板はフローリング材の残りだが、一番下の棚は12mm厚の野地板に鉋とサンドペーパーをかけたものである。この節がまた味わいがあって良い。
スギというのは本当に表情が豊かで、工作していて実に楽しくなる素材である。有機的で温かな感じは木の中で最高のものではないだろうか。こうなると木っ端を燃やすの勿体なく思えてくるから困るw。
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この棚のおかげで空間の雰囲気がガラリと変わり、漆喰壁のテクスチャーが目立って感じられるようになった。さて、何を飾ろうかな♫