レンガの新田義貞


朝から原稿書き。yuiさんは麦の脱穀。二人とも飽きっぽい性格でして・・・昼にかこつけてどっか外出したいわけです。

「なんか食べにいくかぁ!」

「いくいく!」

というわけで市内の「金釜」へ。初めて茶碗蒸しも食べてみた。まいうー。釜飯と味噌汁二つ、それに唐揚げと茶碗蒸しが一つ。〆て1620円。安いよなー。

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帰りにレンガ蔵のパン屋さんでパンを買って・・・と思ったら、なにやら絵の展示が。

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これが巧い。

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一気に惹かれてしまった。

切り絵だった。桐生生まれの石井一臣(いしい・かずおみ)さん。もう亡くなられているようだ。経歴を見ると、織物屋の出で滝平二郎の切り絵に影響を受けたとのこと。埼玉の小川和紙に染め付けしたバックに、黒の切り絵を載せ、独特の鮮やかな世界を切り開いている。腰の座った、力強いデッサン力のある人だ。

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私はこの新田義貞の絵が気に入ってしまい、コーヒーを頼んで、しばしこの空間に佇むことに。値段は書いてないが、売ってくださるようなので、値段を聴きにいくと担当者がいないとのことで名刺を渡して帰る。

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途中でピアノの生演奏が流れてきた。お客は私たちを入れて2組(4人)だけ。もったいないなぁ。ここはレンガののこぎり屋根繊維工場を改装して、パン屋さんに改装したお店だ。

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家に帰ってしばらくして電話があり、あの絵はすでに売却済であることを知らされた。値段はほぼ私の予想通りであった。この絵を忍木菟屋に飾ったら・・・とは思うものの、買えるお金が捻出できないので、悔しくも、かえってホッとしたのかもしれない。

でも、石井さんの馬の絵はまだいいのが残っているらしく、私の忍木菟屋構想を話すと、ベーカリーのオーナーは好意的に他の絵を勧めてくれた。


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