講演会とイベントへ


朝、選挙投票を済ませ、桐生市文化会館の会議室へ竹原信一氏の講演会を聴きに行く。竹原さんは鹿児島県阿久根市の市長で「ブログ市長」などとも呼ばれており、最近の改革の大胆さから「狂気の市長」などとも言われている。午後からは警察の裏金告発で有名な元愛媛県警の仙波敏郎さんと、群馬で同じく裏金告発をした大河原宗平さんの講演がある。最近読んだばかりの本の著者が2人とも桐生に来てくれた。なんとも絶妙なタイミングだ。

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「狂気の市長」などというマスコミ風評があるが、話しから伝わるのは熱意と正義感のあるごく普通の人である。「度が過ぎる改革」ではなくて、議会や役場の内容のほうが、度が過ぎているのだ。

会場からは「マスコミの話やイメージとぜんぜん違う」という声も聞かれ、午後の講演者、仙波敏郎さんも「マスコミ報道だけで知っていた竹原市長は極悪人だと思っていたが、会ってみるとぜんぜん違う人だった」と会場を沸かせた。昨日の竹原講演会では大多数の人がそんな好感を持ったようだ。マスコミの印象操作がいかに酷いかを物語る。聴衆は80人ほど、狭い会議室で立ち見も出た。

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午後から仙波敏郎さん。私たちは3時から有鄰館でのイベント活弁鑑賞の先約があったので45分しか聴けなかったけど、本に書かれていない警察内部の真実もあって驚いたり落胆したり。まず強調されたのは、警察の裏金は組織的な大き犯罪であり、他の役所のものよりも悪質度が極めて高い、と。

膨大な数のニセ領収書で作った裏金は署長の転勤のときのお土産になる(その額800万円)。その他。キャリア組の懐に入る。なぜ冤罪が増えたか? 裏金を作るために無理矢理犯人をでっちあげる(あとは留置場で締め上げれば普通の人は耐えられない)。ホシを上げれば「捜査協力費」という名目で架空の領収書が切れる。

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群馬にも裏金告発に先鞭をつけた大河原宗平さんがいる。大河原さんはでっち上げ逮捕で懲戒免職にされ、現在係争中。竹原さんと仙波さんの群馬来訪の目的はその裁判の応援のためでもある。お話は聞けなかったが資料をいくつかいただいた。

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大河原さんかっこいいなぁ(笑)。そのまま俳優になれそう。YouTubeはこちら

それにしても、官僚や議員、役場は金権腐敗。警察、検察、裁判もデタラメ。このまま私ら、しずーかに、じーっとしていますか?

さて「大活辯上映会」に急ぐ。会場は桐生本町のレンガ蔵を改装した桐生を代表する文化スポット有鄰館。写真撮影禁止だったので劇場パンフから。

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平成の活弁師、麻生八咫(あそう・やた)と子八咫(こやた)親子が、昔のモノクロ無声映画を桐生和紙のスクリーンに映しながら吠える。出し物はハロルド・ロイドや国定忠次、トリは坂妻の『坂本龍馬』。

桐生人の三味線尺八も入ったり、となかなか楽しませていただいた。

しかし・・・

前半の竹原さんと仙波さんのお話があまりに重かった。

ここで笑いに興じる市民の何人が真実を知っているだろうか? そしてそれに何人が異議を唱えて立ち向かっていけるだろうか? 最後に主催者のKさんが挨拶された。メイトバの土曜ライブを企画運営されている方だ。選挙の日だというのに満席で嬉しいというようなことをおっしゃった後で、

「皆さん、どうか桐生の町を歩いてください。町をたくさんの人が歩けば、商店もなんとかしようと工夫するかもしれない」というようなことを言った。

そういえば現桐生市長がこのKさんをとらえて「Kさんのような人が10人いれば桐生の町は活性化する」などと、どこかに書いていた。

しかし、末端の芸術家や裏方は、タダ同然かボランティア、持ち出しでやっていることを忘れてはならない。竹原さんは「財政うんぬんよりもまず公平感が大事、偏りが酷いと産業構造もおかしくなる」とおっしゃっていた。

ついでに私は「偏りが酷いと文化が育たない」と思う。金のない庶民はドン・キホーテで買わざるを得ないのだ。隣の太田の駅前は大きなビル(ユニー跡地)をドンキーが占拠し、スラム化している。


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