昔かなりハードなパソコンオタクの編集者とつき合っていたことがある。私はずっとアップルのMacを使っていたのだが、そんな私をみて彼は当時こう言ったものだ。「Macは車のフェラーリみたいなものですよ、これからもそういう位置づけで行くでしょうね」と。
金持ちのぼんぼんや高給取りの医者みたいな人が、Mac用の十数万円もする大型液晶ディスプレイを使っていた時代であった。ようするに彼は、値段が安くて使いやすいWinに大衆向けのPC業界は収束していくだろうというのである。
ところが、アップルがOSXを推進したあたりから旗色が変わった。たしかにOSXは画期的だった。でもOS9から10(X)への転換はMacユーザーにとって激震であり、クリエイター用のアプリケーションを買い替えねばならないので、お金もかかって大変だった。しかし実際OSXを使ってみると、あの恐ろしい仕事中のクラッシュが激減したのである。
そして次に来たのがインテルMac。これがまた敷居が高かったが、私はちょうど自著をDTPで仕上げている時期で、最新のインテルiMacを購入した。その完成度はすばらしく、仕事は大いにはかどった。このおかげで『山で暮らす愉しみと基本の技術』が産まれたといっていい。
そしてiPhone、iPadと、世界的な大当たりをみて、アップルの快進撃は続き、WinからMacに乗り換える人たちが増えている。
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畑で1個だけできたスイカを収穫してみた。熟し方が足りなかったみたい。でもウマかった。白いところも香りがあって柔らかくしゃくしゃく食べれる。
明後日のライブ(こちら)の練習に倦んで、図書館を2カ所回る。前橋で昼食は「加奈藺(かない)」の唐揚げ定食。
これは(小)。味付け違いの唐揚げが2+2個。
ご飯のお替わり無料。ラーメンは化学調味料たぷーリ。まあそれもよし。マヨネーズとケチャップは唐揚げの付け合わせらしい。ランチタイムはコーヒーが飲める。挽きたてのエスプレッソ、なかなかのもの。
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なんとか完食。鶏の(当然ながらブロイラーの)唐揚げなどというものは、ふつうグルメの俎上には上がらないものだ。ところがこちらに引っ越した当時、群馬の若い食ブロガーが、唐揚げにやけに言及しているのをみて驚いてしまった。そういえば群馬には「登利平(とりへい)」という鳥めし食堂&弁当屋チェーン店があるのが象徴的である。
で、探求していくうちに、「加奈藺」に出会ったのだ。その他、今は亡き前橋の「ユーカラ」とか高崎の「小鳥食堂」とか名店の唐揚げに感銘を受けた。群馬は海がないぶん肉文化に深いのである。
帰り道、桐生市内に入ってすぐ、「コロリンシュウマイ」の販売車が横切ったので追跡。
かねてから「桐生名物」と聞いていたので一回は食べてみないと。
帰宅。ラップを開ける。
青のりかける。当然ビール。
たこ焼きのタコ抜きというか、具が全くない摩訶不思議な食べ物でした。行田のフライのように女工さんのおやつだったのかな。食い倒れの関西なら間違いなく淘汰もしくは進化しているはず。そこが関東の弱点でもあり。
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そういえば唐揚げに言及していた食ブロガーが、最近Macに目覚めて「Win捨てたい」と書いていた。捨てるのは勇気がいるが、新しいものを生み出すのは捨てることが大事なのである。
昨日、鳴き方がうるさいので邪見にしたニャン太郎が今日は行方不明。