昨日、小鹿野のうらべにさんから贈り物が届く。ちょっとしたサイズの小包だった。もしや・・・開けてみると「天然キノコだぁ=」。先日の講演&ライブのお礼ってことで、神流町の山で採ってきたというウラベニホテイシメジ、サクラシメジ、クリフウセンタケ、そして天然マイタケまで!
旧アトリエでの山暮らしではキノコは勉強できなかったので野生キノコは未知の世界なんだよね。イタルさんも昔は盛んに採りに行っていたらしいが、今はそこまでの気はないようだったし。まあ、山も変わってしまい、キノコも少なくなったこともあったのだろう。
ところが、ここ桐生人は山菜とキノコに目がない。町中の八百屋でも野生キノコが売られているし、一昨日は近所の居酒屋Iでキノコご飯をごちそうになったばかりだ。
その夜、さっそくキノコ汁。そしてキノコご飯の準備。とりあえずマイタケを除いた3種を混ぜてけんちん汁風にしてみる。大きいのがウラベニホテイシメジ、ピンクがかったのがサクラシメジ、小さめで細長いのがクリフウセンタケ。
脇役に野菜も少々。油で炒めて・・・
キノコ投入!
近影、これだけでも美味そう!
醤油と日本酒。
あらかじめ取っておいた出汁(今回は雑節のもの)を投入。ここで油揚げも入れる。
できた♪。ちょっと海老のようないい香り。それぞれの歯触りがたまりません。そして出汁が複雑濃厚・・・。これだけで満ち足りてしまって、ご飯は持ち越しに。
そういえば蟹や海老の殻や昆虫に含まれているキトサンは、植物ではキノコにだけ含まれる。キトサンは人体に「解毒・排毒、免疫力を高める」「細胞の活性化」「抗菌・防カビ作用」「腸の掃除」「ガン抑制作用」「血管の掃除」「血圧調整作用」などの効果を持つ重要な物質で、むかし人類は昆虫食を通してキトサンをかなり摂っていたのではないかと言われている。
植物の生育にも重要な働きがあるのだが、農薬などのおかげで昆虫が激減し(昔の1/50とも)、昆虫の屍骸を通して土中に循環するキトサンはかなり減っているらしい。
というわけでキノコ食は身体にいいのでありますが、昨今の栽培キノコは菌床で薬品を使うことがあるので、やはり野生が最高なのでありますね。
さて、本日はキノコご飯。他の具はニンジンだけ。ニンジンを油で炒め、取り出しておく。キノコを炒めるとジワジワ出汁が出てくる。ニンジンを合わせ、醤油とみりんでさっと味付けし、それを酢飯にまぜ、寿司桶の中でさっと合わせたもの。
前夜のキノコ汁を添えて。
これが、凄い味だった。舌に広がるこの味をなんと表現したらよいか。ナッツを凝縮したようなコクと旨味、ただし脂っこくない。そして柔らかいが、小気味よい歯ざわりがある。濃厚芳醇なのにくどくない。どんなに美味い肉でも魚でも、絶対に到達できない世界だ。それが野生キノコの世界なんだな。
やばい。嵌りそうだな~(笑)。