新著が出るとホッとするのもつかの間、献本やら販促活動等で忙しいのだが、それにオープンハウスと自宅個展が近づいて、さらに慌ただしい。
展示の材料を物色に買い物に出た。そのついで、ひさしぶりに滝宮の松岡に食べにいく。今シーズンはまだここのしっぽくを食べていない。
旧街道の鄙びたたたずまい、駐車スペースも狭い。というのに、県外からのうどんツアーらしきグループが二組。さらに地元の常連が続々と来店する。入店は12時10分過ぎだが、私の順番で蕎麦が最後の麺切れとなった。
ここのしっぽくは旨い。具は柔らかいサトイモと柔らかく煮込まれた親鳥が特徴だが、おそらく別鍋で時間差で炊き込まれているのか、ダイコンなどは煮崩れがなく、全体にダレておらず味に力がある。そして汁が舌がやけどするほど熱い。これもいい。以前、オヤジさんに聞いたのだが、地元のダイコンを使うことのこだわりがあるようだ。だからここのしっぽくは、他の店より早じまいする。
いつもは「ああ、関東の蕎麦つゆが恋しい・・・」などと汁の薄い色を嘆く僕だが、今日はなぜかそんな気持ちが出てこない。この蕎麦とこの汁が合う、美味い。
そしてゲソ天。衣がふわふわと柔らかい。かつて群馬から旅の途中よく通ったパチンコ屋下の名店、「あたりや」のものと同じタイプ。これがまた実に味わい深い。
この天ぷらは汁に入れず、醤油をちょっとかけて単体のオカズとして食べる。
この蕎麦とそばつゆ、そして独特の天ぷらは讃岐でしか味わえない。
(このやわ衣の天ぷらは琴平町五條の揚げ物業者「藤原屋」が配送しているもので、宮武系の店に置かれていることが多い)
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yuiさんが新しいミシンを手に入れ、個展のためにいろいろと縫い物中。