甘楽のおばあちゃん


ライブ、連載原稿とひと息ついたので「今日は一日遊ぶぞ~~」とまたコペンでお出かけ。敬愛する東京在住の建築家Hさんの事務所で、甘楽の住宅設計をやっているとのことで、建築中のそれを見にいってきた。来週は土壁塗りのワークショップが行なわれるそうだ。竹こまいがびっしりと作られている。

写真をとって出発しようとしていると、助手席の窓枠に手をかけて、老婆が突然現れて僕らに話しかけてくる。「おばあちゃん歳いくつ?」「ちょうど100歳だよ」僕らは嬉しくなってエンジンを切り、いろいろ話し込んだ。養蚕の仕事をやっていたこと、井戸で水を汲んでいたこと、ここの道はむかし雨が降るとぬかるんで下駄の歯が食い込んで大変だったこと、いまは道もよくなって湯治場もできて楽になったこと。

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「ありがとう、おばあちゃん。また来るよ」

コペンのエンジンを再びかけ直す。おばあちゃんは僕らにリンゴを二つくれた。