昔かなりハードなパソコンオタクの編集者とつき合っていたことがある。私はずっとアップルのMacを使っていたのだが、そんな私をみて彼は当時こう言ったものだ。「Macは車のフェラーリみたいなものですよ、これからもそういう位置づけで行くでしょうね」と。
金持ちのぼんぼんや高給取りの医者みたいな人が、Mac用の十数万円もする大型液晶ディスプレイを使っていた時代であった。ようするに彼は、値段が安くて使いやすいWinに大衆向けのPC業界は収束していくだろうというのである。
ところが、アップルがOSXを推進したあたりから旗色が変わった。たしかにOSXは画期的だった。でもOS9から10(X)への転換はMacユーザーにとって激震であり、クリエイター用のアプリケーションを買い替えねばならないので、お金もかかって大変だった。しかし実際OSXを使ってみると、あの恐ろしい仕事中のクラッシュが激減したのである。