田んぼのための読書


ネット「田舎の本屋さん」が新著の特集ページを作ってくれている。また、山崎農研からも自著紹介の依頼があり、こちらは機関誌『耕』に掲載される予定。

いま、田んぼの仕事に頭を切り替えているので、資料がてらの読書を続けている。いやー面白いですね、田んぼ。自然を探求して森林までたどり着いて、山暮らしに到達して、スゴロクの「上がり」かな? なんて思っていたがとんでもなかった。田んぼとその周辺には深淵なテーマがごっそりと眠っている。それがまた、森林にフィードバックしてくる。

勉強するとなれば古典的名著を読んでおかねば。富山和子さんを読みながら、山村と川・農・森林を見つめなおしてみる。山村に住んで労働をともにすることで、その言葉ひとつぶひとつぶがよくわかるようになってきた。

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下見と打ち合わせへ


5月に神奈川で行われるイベントの下見へ。東京の町田市に隣接する市街地にある小さな市民の森での野外コンサートを依頼された。夜のうち出発し、公園の駐車場で仮眠したりしながら下道を行く。

雪が降って明け方の道路は凍結してバリバリと音をたて、バスやトラックはチェーンを装備している。

スタッフの方との打ち合わせや下見は午後からだったので時間がある。「コメダコーヒー」を見つけて早朝からモーニングコーヒー。

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別冊『現代農業』掲載のお知らせ


農文協から別冊『現代農業』が届く。月『現代農業』誌に載った過去の記事から野山・里山竹林系の記事をピックアップして編集したものだ。

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町なかでこそ井戸の水


「井戸の水」という昔の京都住まいのおばあさんのエッセイから。

それは、神輿洗いの日のことやった。十日夜、祇園さんをお出ましになった裸神輿さんは、四条の大橋が神事を済まして、またお戻りになる。そのとき、お神輿さんに続いて、大きいお松明(たいまつ)も通ったので、四条通には、燃え尽きたから消しがいっぱい落ちていた。わたしらは、それを拾いに行って、だいじに持って帰り、井戸の上に水引をかけて、吊るしたものである。それは、井戸の水に虫がわかんまじないやったっそうな。~中略~

近ごろ、井戸水が使えるおうちは、だんだんと少のうなってきた。近くにビルが建つと、水脈が断たれるためか、それとも、ビルが地下水を冷房用などに汲み上げてしまうのんか、とにかく、井戸はかれた。そして、ポンプの管を打ち込んでも、水は出んようになってしもうた。

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日本のいちばん醜い日


予定していた出版の締め切りが繰り上げとなり、あわてて連日原稿書きの日々を送っている。ところが、図書館に予約しておいた3冊の本が届いてしまった。どちらも新刊で、図書館の購入会議にかけてもらっていたのだが、買ってくれたのだった。

『竜あり蛇であるわれらが神々』(上巻、下巻)デーヴィッド・アイク著
『日本のいちばん醜い日』鬼塚英明著

3冊とも500ページを越える大著である。

実は、アイクの本は到着が待ちきれず購入していた。鬼塚氏の前著『天皇のロザリオ』は前のブログでも紹介したが、『日本のいちばん醜い日』はさらに衝撃的な本であった。食事の後や、移動中の車の中や、寝る前や目が覚めたときの布団の中で、時間をみつけては少しずつ読み進め、ようやく読了した。

この本に出会わずに死ぬ人と、この本に出会ってから死ぬ人は、まったくちがう世界観を生きることになるのではあるまいか。WEBを調べているうちに、有名なデザイナーの原田治さんのブログに、この本のことと、映画の『日本でいちばん長い日』のことが書かれていた。原田さんの直感が、映画の中に「納得いかないリアリティがない役どころ」を見つけていたのが興味深かった。

この本もいずれ購入することになりそうだな。