ちょっと長ったらしいタイトルだけど、星の数ほどある讃岐うどん店の中でも最上級の「一福」はちょっと遠くてなかなか行けないのだが、今日はチャンスがあったので閉店まぎわに飛び込んで、ざるうどん1玉。客の流れが減る閉店まぎわは茹で置きが出る店も多いのだが、ここでは「3~4分お待ち下さい、席へお運びしますので」と茹でたて締めたてを出してくれる。
すばらしでしょ、このエッジ。小麦の香りもすばらしいよ。
天ぷらはイカゲソをチョイス。ふと、隣のおじさんを見ていたら、天ぷらの皿にだいこんおろしがたっぷり、スダチが2ケ。・・・・そうか! そんな食い方もあったのだぁぁぁ、っと発見!
麺類で天ぷらってふつう関東の人間はどんぶりの中にドボンして浮かして食べるよね。讃岐では別々におかずとして食べる人をよく見る。ひとつはうどんの出汁が意外に少ない(どんぶりの形が直線的な三角錐でスープが入らないようになっている/出汁消費節約のためか?)のと、おにぎりをサイドメニューにした場合、この単体天ぷら+おにぎり+うどん、というトライアングル食いはたしかに美味くてアリと思える。
一福には嬉しいことに自由に取っていいい薬味コーナーにネギ、ゴマ、ショウガ、の他に、だいこんおろしと切りスダチがあるのだ。で、先のおじさんは天ぷら単体食いに、この「だいこんおろしと切りスダチ」をたっぷりと利用していたのである。なにしろだいこんおろしは大きなタッパーに大量に入っており、大さじスプーンが「さあ、好きなだけ取っていいけんね」的に添えられているのだ。
この「好きなだけ取っていい」という気持ちが、この薬味コーナーに表れていることはすごく大事なことで、ここではネギも大タッパーにこれでもかというほど入っており、それも大量つかみができるミニトングが2ケ入っており、混雑時でもちょっと気が引けるネギ薬味大量摂取が瞬時に可能なのである。
高松市内の超有名なSは私も敬愛しやまない店だが、ここでのネギ取りは割りばしの先にティースプーンが輪ゴムで付けられているという極めて(あんまり取らせないけんね)的な意思が感じられて、大量摂取が難しい。
一福えらい♪ というわけで私もおじさんを真似て天ぷらの皿を持って薬味コーナーまで戻り、だいこんおろしとスダチを皿に取り、この食べ方をやってみたのである。テーブルには透き通って向こうが見えるような薄口醤油が置いてある。それをだいこんおりしにかけて、スダチをじゅばっとかけて天ぷらを食べる。この天ぷらも冷えていない。美味い・・・
湯だめ、釜あげ、釜玉・・・これも食べてみたいが、まだたどり着けない。かけとざるがあまりに美味すぎて、毎回スタンダードをたのんでしまうからだ。
今日は連休ということもあって、私の斜め前には他県からのウドンツアーと思われる男女3人組が来ていた。そのうちの女性ひとりが「う・・・ここのうどん、いちばん腰がある、けっこう細いのに。おいし~」などとつぶやいていた。それを「ふっ」と嗤いながら(またきまい♪)などとと心でつぶやくわたしも今やすっかり讃岐人だわw。
外に出掛け客の背中に「ありがとうございました~」を忘れない店主。当たり前なのだが、この当たり前ができていない店のなんと多いことか。
寒くなったら「湯だめ、釜あげ、釜玉」だよ~。