3ヶ月目に入った【断油】生活。摂取する油の質と量をの変化でいちばん大きいのは「揚げ物」断ちしたことだろう。現代日本ではスーパーのお惣菜も外食も出来合いのお弁当も揚げ物だらけなので、気をつけていないとかなり食べることになる。
香川県人には欠かせない美味しく激安な讃岐うどん。ここにも揚げ物(天ぷら)がつきものだがワンコインの定食や弁当やうどんの揚げ物に「良質な油」を期待するのは土台無理な話で、かといって家で揚げ物をするとその油量、吸収量に驚かされる。
市販の洋菓子、揚げ菓子。菓子パン、ベーカリーのパンなどにも油脂はそうとう使われており、それらを意識的に絶って3ケ月目に入ったわけである。そして肉(鶏・豚・牛全般)食をやめた。
肉食は脂肪の問題以外にも環境に影響を与えているのは、これまで様々な書物から学んでいたけれど、未読だがそれらの決定版の予感があったのがアメリカ元牧場主が書いた『まだ、肉を食べているのですか』という本だ。
この本、香川県の図書館には三豊の一カ所にしか蔵書がない。版元ではすでに絶版になっており、中古も高値がついている。しかし僕もここまで実践し書いてきたのだから読んでおくべきだと思いAmazonで買った。定価は1,600円の本だが3,980円だった。
結果的には予想以上の内容の本だった。ネットでこのタイトルを調べれば個人記事で「レンダリング・プラント」のおぞましい話のさわりを読むことができるが、胸に刺さったのは近代農業と牧畜が与えた北米大陸の自然破壊の話だった。
僕は若い頃にフライフィッシングにのめり込んでいた時代があって、アメリカのマス釣りは憧れだった。ヘミングウェイがニック・アダムスを主人公に描いた『心が二つある大きな川』のような世界は、アメリカにはもう無い・・・ということがわかって心がからからになった。
世界大戦で傷ついたニックはアメリカの大自然に癒されたわけだが、その癒しの自然を失った僕らは「再生」に立ち向かうしかない。僕がいま本の創作として取り組んでいる「大地の再生」は植栽土木が大きな技術的テーマになっている。
現代のニック・アダムスもまた植物に寄り添ってベジタリアンを目指すのである。