囲炉裏暖炉の使い方


雨でちょっと冷えたので、囲炉裏暖炉を焚いた。この四国で4月まで薪火を楽しめるのは嬉しい。薪ストーブだと部屋の全体暖房になるが、囲炉裏は部分暖房なので窓をわずかに開けて部屋を換気しながら、炎でほんのり暖まる、ということができる。

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囲炉裏暖炉のよいところはさっと火を焚き始めることができ、小さな火なので火を仕舞うときも簡単に終われることである。このような使い方だと薪は小枝で十分なので、薪の使用量はおそらく薪ストーブの1/10程度で済む。

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上の写真はこの家の端材で作った木工品のそのまた端材を小割りした木っ端、そしてハツりと鉋(かんな)クズ。薪ストーブ愛好者には信じられないかもしれないが、針葉樹のこのような木っ端が、囲炉裏の場合は十分に薪として戦力になる。

ただし欠点もある。使う人に木を動かしながら焚き火ができる技量がなければならないし、暖炉から離れたどこかの窓を少し開けておく必要がある。また、暖炉は薪ストーブよりも煙突の吸引がデリケートなので、台所の換気扇を回すと排気力がかち合って、煙が漏れてしまうことが起きる。

(暖炉設計者にとって24時間換気の換気扇は非常に厄介なものである。ウチの場合シックハウスとは無縁なので、24時間換気の換気扇は付けてはいるが、ほとんど回していない。)

古い薪は虫がいるので室内には置けない。だからまずバルコニーに転がしておくのだが、雨がくると濡れてしまう。その際はワタシの上で炎で乾かしてやると良い。

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先日購入した折りたたみ式で簡易ベッドにもなるソファーが便利だ。この家はすべてスギ材の床で、とくに暖炉のあるフロアーは低温乾燥の「愛工房」の30mm厚を使っている。なので床に座ることができ、ソファー&ベッドとサイドテーブル、クッションの連携でいろいろな体勢での楽しみができる。

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畳やスギ板の床に座る・あぐらをかく、ということは、自分の体温で自分を温めることになり、それだけで暖房になっている。これは日本人ならではの合理的な過ごし方である(ということを、日本人がどれほど理解しているだろうか)。

ともあれこの囲炉裏暖炉、排煙できるところがすばらしい。同じ部屋で絵も描けるしパソコンで仕事もできるのだから。

この暖炉の発想とフード内部の構造などについては追って詳しく紹介したいと思う。


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