京都「送り火」の旅、なか日


二条城前の「京都国際ホテル」も好きな宿だったが、これは数年前に取り壊しになった。有名人御用達の宿「ホテルフジタ京都」もなくなった(跡地に「リッツカールトン京都」ができた)。いずれも吉村順三の設計だが、あのスティーブ・ジョブズも定宿にしていたという俵屋も新館は吉村順三が手がけている。

今回の宿の本家「柊屋」は俵屋の向かいにあり、別館に泊まる時も車はそこに横付けして格納をお願いするのだが、この喧騒の中にあって囲いに静謐な日本旅館の宿があるということが、入って味わうたびに「奇跡」としかいいようがない感動に包まれるのである。

調度品はすべて本物。玄関前には花瓶に花が活けられている。そして朝食。

柊文様の小鉢には、ちりめん山椒が。

熱いものは熱く。

いくらでもご飯が進むヤバイ朝食なのだw。

チェックアウトして下鴨神社の古本市に行くと雨で、送り火が完遂されるのか心配になる。私は京都本を入手。

カカオマーケット、祇園。チョコ・フルーツ・アイスのトッピングされたワッフルも良かったが、一緒に頼んだエスプレッソコーヒーが感動ものだった。

今日の宿は現代町家の一棟借り。

ユニットバスで妥協した私が本当はやりたかったヒノキ風呂と十和田石。

そしてメインイベントの送り火を見に行く。吉田山が一番の見どころなのだけど、平安神宮前の広場で。

あの炎のどこかに昨日の護摩木が燃えている。「さようならyuiさん」「ありがとうyuiさん」と心の中で唱えながら合掌し「送り火」を見送る。涙がとめどなく流れるが、暗くて誰もわからない。彼女と最初の京都旅は鞍馬寺だった。そして大徳寺の庭を見、銀閣寺近くの茶店でニシン蕎麦を食べたのだ。

宿近くに餃子中華の名店を発見し、帰り際にテイクアウト。

錦小路で買っておいた近江牛に賀茂茄子と万願寺を添えて。町家の一棟借りは料理もできる(IHだけど)。

ああ、ここで一月ほど逗留して仕事したい(ネコはどーする!)w。


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