人生フルーツ、静の墓参り、落ち葉をまく


東かがわ交流プラザで映画「人生フルーツ」を観てきた。ある建築家・老夫婦の物語だ。上映は午後からだったので、早出して三木の里山オーナー制度の山に立ち寄って・・・と思っていたのだが、ブログを書いていたら出遅れた。

早出なら三木のMでランチを・・・と思っていたのだが、そんなルートも描けず津田の「山村」へ。ところが回転灯が回っていない、臨時休業だった。あと思い当たるのは三本松の「どさん子三本松11号店」しかない、が、あそこは休みが多くてよく振られるんだよな。

まあダメならうどん食えばいいや・・・。と思いきや、与田川の橋が近づくにつれ、くるくる回る回転灯の明かりが見えてきた。この回転灯の文化も、関東には見られないものだ。

オヤジさんだけでなく、以前とはちがった若夫婦が入ってきびきび働いている。今後はちょっと安泰そうで嬉しかった(ここも、なかなかの名店なのです)。

食後、三本松駅に車を止めて、TG-5で撮ったラーメン画像をiPhoneに移してブログアップを試みる。専用のアプリをインストールし、QRコードでカメラ認証するところから始め、受信した写真をiPhoneでトリミング加工してアップしながら文章キーを打つ。そうしてアップしたのが前の記事だ。これができれば海外でも日記がアップできるはず。

「人生フルーツ」は、戦後の荒廃した中から住宅団地をつくるという使命に燃えた建築家が、地形や自然を活かしたプランを作ったのだが採用されず挫折してしまい、それならと同じ敷地に平家の家を建て、雑木林と畑のある空間を、コツコツと作り続けた記録だった。自宅はレーモンドの作風を真似た、スギの磨き丸太を使ったトラス構造のもので、高崎哲学堂そっくりで懐かしかった。

感動的なシーンはいろいろいあったが、考えさせられたのは庭・畑づくりの落ち葉の使い方であった。さっそく帰りにコメリに寄って落ち葉集めの道具を買い求め、途中三木の里山オーナー制度の山で集めることにしたのである。

枯れ枝もすごいけど、落ち葉だってすごいのだ。なにしろここ数十年、誰も回収していないのだから。落ち葉の堆積の下に朽ちた落ち葉のモロモロになったクズがあって、それはまた貴重なものなのだが、それらがいくらでも採れる。

落ち葉箱がいっぱいになるのもあっという間であった。

車にちょうど詰めるいいサイズ♬

三木で借りている山のすぐ近くに静薬師堂がある。久しぶりにお参りに行った。源義経の愛人であった静御前の最期は諸説あり、全国各地に墓が作られているのだが、讃岐説ではここで義経の菩提を弔い念仏三昧の日々を送ったという。

静は吉野で義経と別れ、京に戻る途中で山僧に捕らえられ、北条時政に引き渡される。そして文治2年(1186年)母の磯禅師(讃岐説では現東かがわ市大内町丹生小磯が生家)とともに鎌倉に送られる。そこで頼朝に白拍子の舞を命じられた静は、

しづやしづ しづのをだまき くり返し 昔を今に なすよしもがな
吉野山 峰の白雪 ふみわけて 入りにし人の 跡ぞ恋しき

と義経を慕う歌を唄い、兄の頼朝を激怒させる。が、妻の北条政子が取り成して命を助けた。この時、静は義経の子を身ごもっており、頼朝は「女子なら助けるが、男子なら殺す」と命じた。静が産んだ男の子は鎌倉由比ヶ浜に沈められた。

鎌倉からは富士山が見えたはずである。ここに佇むと、白山の姿に当時の追憶を重ねていたのではないかと思わずにはいられない。

戻ってさっそく庭に落ち葉をまくことに。

この保育園との境界は小石まじりの粘土で、チガヤしか生えてこない。が、草刈りを続けて少しずつ表土ができてきて、カラスノエンドウやタンポポなどが侵入し始めている。

そこをさらに落ち葉堆肥で強化して環境を変えてみたい。

ツルハシで掘ってチガヤの根をとりわけ、小石をふるう。

ちょっと掘っただけでこれだけザクザクと小石が振るわれる。これは取り分けて土木工事に使う。

畳半畳ほど掘って落ち葉とふるった土を交互に重ねる。

さらに広範に落ち葉をまき、チガヤの枯葉でマルチして終了。

まだだいぶ残っていたのでジャガイモの畑と、

フェンネルとソラマメの畑にマルチがわりにまいてみた。

風が吹けば枯葉が落ちる 枯葉が落ちれば土が肥える 土が肥えれば果実がみのる 人生フルーツ・・・。

家は暮らしの宝石箱でなくてはいけない。 コルビュジエ

すべての答えは自然の中にある。 ガウディ

長く歳をとるほど人生は美しくなる。 ライト

庭と畑とともに、果樹をたくさん植えて、この家と長く生きなければ、yuiさんの分も・・・。


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