名古屋、岐阜、木の現代建築を見に


今日から関東方面に旅に出る。目的のひとつは建築を見にいくことだ。が、もちろんプチ・グルメもね♫ 今日の宿は決めていなくて車中泊の予定。まずは昼を名古屋めしでいくことにする。

味噌煮込みうどん。これ、名古屋人のソールフードなんだそうだが、まだ一度も食べたことがなかった。老舗の「山本屋本店」に行ってみた。たぶん汁は甘くて麺はぶよぶよなんだろうな、なんて思っていたら見事に裏切られた。

味噌の自然の甘みしか感じない(ザラメを入れているらしいが)。そして麺は生煮えなんじゃないかと思うくらい、固い。ツルシコではなくアルデンテなのだ。これにご飯をつけて食べるのが名古屋流らしい。私もやってみた。合う合う。漬物とご飯はなんとお替りが無料だった。

食後、春日井市鳥居松町にある隈研吾設計の「GC プロソミュージアム・リサーチセンター」を見に行く。企業が所有する建物なので中は見れなかった。写真では何度も見ていたがちょっと信じられないような構造なのだ。実物は写真から受けた印象をほぼ同じだったが、やはり立体として痺れるようなな美しさを持っている。

 

6cmの角材を釘も接着剤も用いずに組くんで作られている。コンクリートやガラスも組み合わせてあるが、やはり木の印象が強烈である。何より装飾ではなく、構造体として機能しているので力強さが違う。

竣工して7年経っているはずだが汚れや疲弊は感じなかった。特殊な処理が施してあるんだろうか? 中には美術品が展示してあるらしい。申し込めば内部見学にも対応しているようだ(ドアに書いてあった)。

もう一つ見ておきたかったのは、伊東豊雄の設計した公共建築、「みんなの森 ぎふメディアコスモス」だ。2015年、今から2年前に完成したこの建物、図書館が中心になっている。

何がすごいといって内部の天井である。なんとヒノキの板を使って、しかも曲面になっているのだ。

そこに大きな傘のようなものがぶら下がって、それが壁のない大空間にいくつもある。これが自然の空調の役目も果たしているらしい。

2階に上がったとたん、ヒノキの匂いを感じた。

入り口のそばにこのグリッドシステムの実物が展示してあった。

何でもない普通のヒノキの板なのだ(岐阜は東濃ヒノキのブランドで有名)。それを重ね合わせ、微妙なカーブを作りながら屋根を作っていったのだ。一体、こんなことが可能なのだろうか? このアイデアを出した伊東豊雄も凄いが、施工を引き受けた企業もまた凄いと思う。

今日の2つの建築は木材を使っているのだがどちらも小さな木の集合体であるところがユニークだ。実際の空間に身をおいて、建築でこんな凄いことができるんだ・・・という感動に包まれた。諦めずに考え続ければ、木は無限の可能性を持っているんだ・・・と勇気付けられた。

図書館はとても賑わっていて、皆この空間に満足して幸福そうな顔をしていた。建築というものは世界を変え、人を変えてしまう力を持っているんだな。私も中のカフェでお茶を飲んで、夕暮れまでまったりしたのだった(駐車場は2時間まで無料なのだ、そんなところも素晴らしい)。


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