翌日は徳島の穴吹へ。相方の森林ボランティア時代の友人であるIさん宅におじゃまし、山を見せてもらったりする。穴吹川は四国の屋根「剣山」に源流を発して吉野川に注ぐ美しい川なのだが、そこにものすごい擁壁工事が行なわれている。道の拡幅のためなのだろうが、それにしても・・・
もうひとつ黄昏れてみよう。この1年、取材で北は岩手・青森から。南は熊本・宮崎まで車で回ったことになるが、ご存知、巨大マーケット「E」が、驚くほど広範囲に、全国各所に、まるで配備された島のように出来上がっているのである。
Eは、系列として「M」や「J」も傘下であり、同色のカラーで看板を統一しているので、車で移動していると、ふとそろそろ買い出ししようかとなると、決まってEもしくは系列店が現れる。全国に配備されたE系列を地図に落としてみると面白いかもしれない。
その周囲には郊外店がひしめき合い、原色の看板やネオンサインが咲き乱れ、いつも車がごった返している。そのステレオタイプの全国統一的な奇妙さは、笑ってしまうというか、背筋が寒くなるほどのものである。
全国のEに行くとき、僕は必ず鮮魚コーナーを見に行く。そしてそこに、地物の魚を見つけるときだけホッとするのである。