用事で町に降りる。ついでに書店で本を漁る。図書館では探せない新刊で、目を通しておきたいものがあるのだ。見つけた!
『さあ5次元の波動へ宇宙の仕組みがこう変わります』デーヴィッド・アイク+江本勝著
立ち読みで全部読んでしまった。所要時間1時間半(笑)。
水の氷結結晶写真で有名な江本勝氏の本を図書館で借り、久しぶりに読み直してみた。その中に麻(ヘンプ)の話があって、麻というのは波動が高くて、天界と通じるような性質があり、天皇の大嘗祭や神社の儀式にも麻を使ったりする。麻は成長が早く、虫がつかない。しかも、麻を刈り取った跡は土が肥えてくるという。それは波動(振動数)が高いからだという。
そして、そのような植物を広範囲に植え、日常に使えば、宇宙の真実に覚醒する人たちがたくさん増える。戦後GHQは、日本人の麻の栽培を制限した。麻はこのH集落でも作られていたらしいが、現在は許可を受けなければ栽培できない。
ここで気になったのは「成長が早く、虫はつかない」という性質である。ん、これって・・・杉も、では? そう、いま嫌われ者のスギだが、実はとても波動の高い木なのではないだろうか。その証拠に神社には必ず植えられているし、成長が早いばかりでなく、屋久島の縄文杉をみる通り、巨樹になる木でもある。
昔、森林ボランティアグループの宿舎にかける看板制作を頼まれたことがあり、スギの根元の曲がりの部分(アテの部分で、一般には製材から外され捨てられる)の板を手渡された。看板デザインのアイデアがまとまるまで、板を仕事机の足元に立てかけておいたら、その板から実にふくよかな香りが立ちのぼってくる。たしかにスギの板の香りなのだけれども、もっと甘い高貴な香りなのである。後に秋田の天然スギがまったく同じ香りであることを知った。
囲炉裏で燃えるスギの枝の煙は、とてもよい匂いがする。アメリカのネイティブインデアンは、煙りをスピリチュアルな儀式に使う。ある種のハーブなどを燃やした煙は、場や空間を浄化するという。このような煙の使い方は世界各地でみられ、中東ではペルシャ絨毯(じゅうたん)を編む前にお香を焚いて、その煙で創作の成功を祈願する。
火と煙は神聖なもので、次元間の通路にもなる。その感覚はよく解る。スギの葉は囲炉裏の焚き付けに最適のものだが線香の原料にも使われる。茨城の筑波山麓には、いまでも水車でスギの葉を搗いて、線香をつくっている会社がある。
もうひとつ、「成長が早く、虫はつかない」という性質をもつ身近な木は桐(きり)である。しかも桐は狂わず燃えにくいので火事から衣服を守る。キリもまた、波動が高く宇宙と通じる高貴な木であるとしたら・・・。
そう、桐下駄はとても重要な履物だったのではないだろうか。キリもまた、昔からよく植えられていた。娘が生まれたらキリを植えて、嫁にいくとき伐って、二分板に挽いてタンスつくり嫁入りに持たせる。なんてことは、山村ではよくやっていたことらしい(凄いロマンだね)。
期せずして私たちはいま、そんなスギに囲まれる日本に暮らしているのだ。キリもまた、伐られずに大木が、山村の方々で屹立している。そして原初の火と煙というものから、僕らはどんどん遠ざかる暮らしを強いられている。