餅を焼く


山の水を使った杵搗き餅の美味さはここのページに書き尽くしたけれども、いや何度食べても美味い!!!

なぜこんなに美味いのか?

餅というのは「水の産物」であることをまずここで確認・強調しておきたい。

まず餅米を洗い浸しておく水。そして蒸し器にかけるとき水蒸気を浴びる水。餅つきの間の手に、手につける水。

そして杵と臼は木。杵と臼がぶつかり合うことで、餅には「木」の「気」が混ざるのだ。

電動のフードプロセッサーと、陶生のすり鉢と山椒の擂り粉木で擂ったものは味が違う。山椒の気が混ざるとともに、実際に山椒の木の微細な破片が混ざり込む。

擂り粉木の薬効をも食べている。

臼はケヤキで作られる。なぜケヤキかというと、まず硬い木だから。でも硬いだけではダメだ。たとえばカシも硬いが、縦に割れやすい。薪割りしてみるとよく解るが、カシはクサビで簡単に割れる。ケヤキはそうではない。繊維が入り組んでいる。

ケヤキは東アジアの木で、日本のを代表する木のひとつと言っていいだろう。私たちは、ケヤキがあることで、美味しい餅を食べることができる。ありがたいことだ。

そして餅を炭で焼くこと。これも美味しい餅を食べる条件の一つだ。

遠赤外線で火通りが良く、風味を逃さない。

私たちが食べる餅は焼くと表面のカリカリ層がぼってりとあってまるで煎餅のようだ。

そして、その中に絹のように滑らかな餅本体があり、それがびよよよよ~~~んと伸びるのだ。

「ああ、これぞ餅!」

「日本人に生まれて良かった!」

と、正月にしみじみ思えることが、なんともドラマチックであり、またシンボリックなことではないだろうか。

水も、ケヤキも、炭も、森の産物である。

私たちは美味しい餅を食べながら森に合掌するのである。

「森の神様ありがとうございます」

「今年もまた森の恵みを頂戴しながら、一生懸命頑張ります」

と。

前振りが長くなったが、ついさっき火鉢で海老餅を焼いて食べたのでした。

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焼き網は旧アトリエに置いたままなので、100円ショップで買った銅線で自作。

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炭は囲炉裏でできた熾き炭です。

忍木菟屋は水道代&電気代めちゃ安いよ。ガス代はタダだし(入れてません→全部薪生活6年目)

お金が浮いた分、ときに外食で楽しんだりする(笑)。真剣で誠実でしっかりと美味しいお店にお金を落としてあげるのだ♪

 


コメント

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