夏至の夜、佐野で行なわれたキャンドルナイトのイベントに参加してきた。
主催者の黒沢さんのお話で心に残ったのは、私たちが未来に伝えていくべき「自然農」のこと。農薬を使わず、肥料さえ使わず、エンジン機器を使わず、ハウスで無理な栽培をせずとも、ちゃんと収穫できる農がある。
黒沢さんは『One-Straw Revolution』(New York Review Books Classics)/福岡正信『わら一本の革命』の共同英訳者の一人である。
この時期、草刈り機のエンジン音、耕耘機のエンジン音、電動バリカンの音がそこかしこで聞こえる。
また、除草剤をまいている姿をよく見かける。
畑とその周囲の草は徹底除草する。
そして化学肥料、有機肥料を使うのは、自家消費の菜園でも当たり前。
虫に食われるのを避けるために様々な方法でガード。
だけど、そんなに頑張らなくても、野菜はできるときはできる。無除草、無肥料、無耕起、無動力で。
となると、女性やお年寄りや子どもでも、畑が簡単にできる。
そんな農法のウチの畑はいま、ニンジンとダイコンとシュンギクが美味い。
肥料がないので淡い緑色の葉の小さなシュンギク。しかしスッキリとした味で香りは抜群だ。
小さくてもいいのだ。虫に食われてもいいのだ。虫に食われるだけの理由があるのだ。
だけど周囲はそんな農法を単なる「怠惰」とみなす傾向にある。
いま、『奇跡のリンゴ』の木村さんが様々な本を出して頑張っている。
「いっしょに日本の農業を変えていきましょう!」
先日の麦刈りのとき、手鎌で刈っていると、切り株の土の上にもの凄い数の実に様々な虫(てんとう虫やらカメムシやらゴミムシ、シデムシやら)、げじげじ、ダンゴムシ、ミミズ、クモ、などが這い回っている。これでいいのだ。
来年は、この場所にジャガイモを植えてみよう。