虎丸さんと(9日目)


平野虎丸さんに再会。エコシステムの事務所に泊めていただきながら、平野さんたちの運営している森をいろいろ案内していただく。中でも圧巻は球磨川流域に購入されたという60haの人工林地だ。水源の最上部にあり、ジープでしか通れない荒れた作業道を進んでいく。

水源林には現行法律のしばりがあるので、一部は新植地として維持しなければならない。平野さんは泊まりがけで下刈りも行なっている。その情熱と想いに圧倒される。

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泊めていただきながら、夜はインタビューを続ける。現場を見てきた人にしか絶対に語れない、日本の森の真実というものがある。数値と文献と狭い見聞だけで書くジャーナリズムと、西洋経由の植林美談、そして補助金に群がる利権が、日本の森と林業をミスリードしてきた。今度の本でとどめを刺ささねばならない。