新年の一回目ということで群馬での「床の間」の思い出を書いてみる。
前に書いたように、住宅事務所の和室に床の間をつくるのだが、その納まりを考えているうちに、いまから8年前、群馬の高崎にある蔵のギャラリー「棗(なつめ)」で個展と新作紙芝居のライブをやったことを懐かしく思い出している。
棗は明治初期の高崎商家で、いわゆる座敷蔵である。この蔵は区画整理で壊される運命にあったのだが、所有者の平野さんが蔵をどうしても残したいと100トンもの重量のある建物を曳家で動かし、日本茶喫茶・ギャラリーとして再生された。