この日、十石峠で列状間伐の山を見た。なんだかみっともない姿だよね。列状間伐というのは、とにかく緊急に間伐が必用だからということで、選木の手間をかけず列に縞状に伐っていくもの。巻き枯らし間伐について、よく外観が悪いと言われるけれども、巻き枯らしは4~5年もすれば枯れ跡は目立たなくなり、自然にとけ込んでしまう。列状はかなり長い間、シマシマの外観が残ってしまう。
現在の荒廃林に選木をせず、列状に伐るということは、いい木も悪い木も混ぜて伐るということで、もしその木々を収穫するならムダが多いし、すべて伐り置きするなら、いい木がもったいないということになる。山を、木を愛していないという感が否めないのである。