鮭とため池の物語


男木島で栽培したハーブをもらった。このところ朝はそれでハーブティ。潮風を受けているせいか、ミントが青臭くなくて美味しい。

あの感動の塩鮭、2枚目。お赤飯は昨日の残り。

汁碗は男木島産の干しワカメ。このところ、なんだか貰い物だらけだが(笑)。それを戻してさっと茹でたもの。出汁は使わず純粋なワカメだけのスープだ。へぎ柚子を散らして。

しかしこの塩鮭はたまらないな。

冷蔵や輸送技術が発達して、いま鮭は遠洋捕獲か養殖モノの、脂ののったものが主流になってしまったけど、昔はこのような塩蔵品が普通だった。ついぞ忘れていた塩蔵熟成の豊かな味・・・。

そして、旅館の朝飯や、巷で売られている鮭弁は、いつのまにか皆チリサーモンになってしまった・・・。

本当の鮭は、海から大河を山の最上流まで遡り、そこで秋に産卵して死ぬ。春に孵化した稚魚は、雪解けと共に海へ下っていく。雪解け水はたくさんの腐葉土を含んでおり、山から海へと運ばれたその養分は、河口近くでプランクトンを爆発的に増やす。それがまた鮭の稚魚を大きく育てるのだ。

今は母魚を捕獲して卵を取り出し、人工孵化させて海へ返すという新たな企てよって、天然鮭を途切れず循環させることに成功しているのだが、ダムだらけになった川は、山の腐葉土を海に還すことができない。

実はため池も同じなのである。使われなくなったため池が増え、本来なら毎年行なわれるため池干し(ゆる抜き)をしない池が増えた。昔は池を干して得た淡水魚を食べ、池の泥をさらってそれを田畑に還したり、下流の川に流していた。それが海まで流れ、海藻の養分にもなり、プランクトンを育てていたのだ。

淡路島ではこのところ海苔養殖の色づきが悪くなり、それを山の養分が足りないためだと考えた漁師たちが、ため池のゆる抜きを手伝ったりしているそうである。

一日中パソコン仕事でくたびれる。夜はベーコンの仕込みで出た端切れ肉で串カツ。自家製の短い竹串を刺している。こうすると小フライパンでも揚げることができる。

ご飯はふゆみずたんぼ米を白米にして炊いてみた。

竹串を抜いて盛りつけ。

白米にしてもやっぱり激ウマだこのお米。バラ肉と長ネギ揚げのオンザライス♬

囲炉裏暖炉の隣で白味噌と柿酢の樽が熟成中である。やはりプラスチックは無粋だ。いつか杉樽に替えてみたいな・・・。

薪の小枝にトックリバチの巣を見つけた。もちろん中は空である。

しばし自然の造形に見とれて、炎の中へ。鮭の半身は残してある。明日はふゆみずたんぼ米の残りで、冷えた塩鮭を食べるのだ♬


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