干物7日目、丸元料理ブック4冊


しかし、ピチットで作る自家製干物は本当にすばらしい。定置網漁の取材から戻ってしばらくのあいだ、ずっと台風の雨だった。だから、普通のやり方では干物は作れない。ピチットがあれば天気は関係ない。冷蔵庫の中という冷暗所の中で、空気に触れず酸化することなく熟成が進む。数日後、ピチットは水を吸ってぶよぶよになっているが、中の干物はこんな感じにツヤツヤである。

この干物を人にあげると誰もが喜んでくれる。そりゃ新鮮な魚を貰えるのは嬉しいけれど、自ら包丁でさばくのは難しいし、調理法も分からないことが多い。だから干物にして差し上げたほうが喜ばれる。これならラップして冷蔵しておけば数日は保存できるし、焼いて食べるだけだから簡単だ。しかも確実に美味しい。

ピチットはずいぶん前から注目して使っており、このブログでも初出は10年以上も前の

最初ここに越してきたときはバルコニーが干物に最適な環境・・・と喜んで、網干しでいろいろ作ってみた。しかし、まあまあ美味しいのはできるけれど、激ウマにはならないのだ。理由は鮮度の問題もあるが、天気や温度が一定していないこと、そして、表面の酸化と汚れが濁った味をもたらしてしまうのだろう。

ウチは海が見えて裏が果樹園という環境ではあるけれど、実は家のすぐ横の道を大型トラックがよく通る。また瀬戸内は黄砂のような風ぼこりもある。バルコニーの手すりや車のフロントガラスの汚れを見てもよくわかるが、空気は意外と汚いのである。そこで定置網取材をきっかけにピチットを再開してみたのだ。そしてネットで届いたのが

今夜はサバとウマヅラハギとマダイを焼いてみた。大根おろしとスダチは必須だな。

干物を食べ比べしながら日本酒をやるのは無上の喜び。今回、サバがぐっと美味しく変化していた。もちろん、ウマヅラハギもマダイもとびっきりに美味しい。

今日は徳島への撮影取材の帰り、びんび家で美食したりスタッフが魚料理のお礼にスイーツをごちそうしてくれたりと、お腹は満たされているのだが、ひやご飯が残っている。蒸器で温めて先日のハムエッッグ丼のハム抜きいってみるかw。つまり目玉ネコマンマだ。

Amazonで注文していた丸元淑生『スープ・ブック』が届く。これで「丸元淑生のからだにやさしい料理ブック」シリーズ全4冊をゲットした。講談社から1999年に出て絶版になっているこのシリーズ、私はすべてAmazonの中古で入手した。4冊とも未使用に近く、線引きや折れなどは一切ない。しかもそのうち3冊は帯付きである。

丸元さんの文章は言わずもがなだが、写真やレイアウトもすばらしい。アートディレクションは石岡怜子。マイルス・デイビスのジャケットなどを手掛けた石岡瑛子の妹さんである。

興味のある方は、市場に安く出回っているうちにぜひ購入されるとよい。ピチット干物の作り方は『家庭の魚料理』に詳しい。

   


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