里芋と白菜の味噌汁、ツバスの刺身


料理研究家、土井善晴さんの『一汁一菜でよいという提案』という本が評判をよんでいる。いまネットで、土井vs糸井重里の新春対談が読めるが、それもなかなか面白い。たしかに味噌汁とゴハンさえ美味しければ何とでもなるものだ。副菜は納豆でもいいし、目玉焼きでもいい。削り立ての鰹節や焼き海苔、梅干しや佃煮、そして菜っ葉や漬け物・・・。

私も昔から一汁一菜だが、和でいくときは味噌汁を中心に考える。今日はサトイモとハクサイを組み合わせてみた。味噌汁のすばらしいところは、さっと作ることができて、かつ季節の野菜の組み合わせが無限にあることだ。

サトイモは畑で掘った親芋の皮を剥き、下茹でせずごろごろ切りのまま鰹節出汁で炊く。後から白菜を1cm幅ごどに切ってどっさり入れる。味噌は白味噌を多めに入れると合う。椀によそったら吸い口に柚子皮をのせる。

今日の「一菜」はツバスの刺身である。三枚おろしして皮をはいでいるだけの半身のさくが安かったので、寒ブリとともに買っておいたのだ。自分で刺身に切らなければならないが、そのぶん直前まで酸化から免れる。ツバスはブリの子だが、さすがに砂ずりの部分は油があって美味しい。

若き日の池波正太郎が、寿司屋で鯛の刺身と白飯を注文し、緑茶に塩を入れたものを吸い物代わりに食べたという逸話があるが、ワサビ醤油で、白いご飯で、鮮度の良い刺身を食べるというのは、世界中で日本人にだけに許された特権であろう(もちろん酢飯も旨い。これはまた別の旨さを引き出す、いわゆる「寿司」ですね)。

北陸の名料理でブリのカブラ寿司というものがあるが、ブリ類にはカブがよく合う。自家製の赤かぶ漬けを添える。思わず日本酒が欲しくなるが、まだ明るいから我慢我慢(笑)。さ、食後は緑茶で〆て、仕事だ♬

今日はバロンが外でよく遊んだ。ケガをしないように、家の敷地外で飛び出さないように、下屋との関係性を学習するように、じわじわと馴染ませているが、畑を飛び回る日も近いだろう。

YouTube「バロン薪積み場で遊ぶ」

ところで食べきれなかった味噌汁の冷えたのが夜には煮物風になっており、それがまたすこぶる美味しかった。つまり、里芋と白菜の白味噌煮というわけである。ここでもやはり、柚子皮が合う。


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